ウマイヤモスク(その他表記)Jāmi` al-Umawī

デジタル大辞泉 「ウマイヤモスク」の意味・読み・例文・類語

ウマイヤ‐モスク(Omayad Mosque)

ウマイヤドモスク

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精選版 日本国語大辞典 「ウマイヤモスク」の意味・読み・例文・類語

ウマイヤ‐モスク

  1. ( Umayya mosque ) シリアダマスカスにあるイスラム大寺院。七〇五~七一五年に建設。ビザンチン時代のキリスト教会を改造した初期イスラム建築の精華

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改訂新版 世界大百科事典 「ウマイヤモスク」の意味・わかりやすい解説

ウマイヤ・モスク
Jāmi` al-Umawī

シリアのダマスクスにある現存最古のモスク。706-714・715年にウマイヤ朝カリフワリード1世によって建造。かつてローマ時代の神殿聖域であった所に建てられ,しかも洗礼者ヨハネ教会の一部を転用している。中庭三方にはピアと柱とによるアーケードが設けられ,キブラ壁に平行して,2列の列柱が走り,これを直角に横切った側廊には,ミフラーブの前にドームが象徴的にかけられている。このモスクの名を高めているのは,モスクの外壁やアーケードを飾っている華麗なモザイクである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウマイヤモスク」の意味・わかりやすい解説

ウマイヤ・モスク
うまいやもすく
Omayad Mosque

シリアの首都ダマスカスにあるイスラム寺院。ローマ時代には壮大なユピテル神殿があった所で、その囲壁や門の一部が後世の建造物に組み込まれて残っている。4世紀末にテオドシウス帝が改築してキリスト教聖堂にし、それを708年にウマイヤ朝のカリフ、ワリードが接収してモスクに改装した。植物文様や幾何学文様を表した華麗な内装の一部はウマイヤ時代のままであるが、大部分は1893年の大火後に修復されたもの。堂内に洗礼者ヨハネの墓がある。この寺院を含むダマスカスは1979年に「古都ダマスカス」として世界遺産の文化遺産(世界文化遺産)に登録されたが、内戦により甚大な被害を受けたとして、2013年には危機遺産リスト入りしている。

[紅山雪夫]

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