日本大百科全書(ニッポニカ) 「エル」の意味・わかりやすい解説
エル(女性週刊誌)
える
Elle
フランスで最初の女性週刊誌。アシェット社から1945年11月21日号が創刊号として発刊された。初代編集長のエレーヌ・ゴルドン・ラザレフHélène Gordon-Lazareff(1909―88)の下で、女性モードや手芸、家事などの雑誌として広く知られ、また、若い女性のための総合雑誌としても高い評価を受け、固有の「エル・スタイル」をつくりだした。版元であるアシェットの企業合併を受けて、1997年以降は巨大コングロマリット、ラギャルデール・グループLagardère Groupe傘下のアシェット・フィリパッキ・メディアが発行元となっている。また、1985年にアメリカ版、イギリス版を相次いで発刊して以来、1999年のトルコ版発刊までに37か国の国際版をもつに至っている。日本ではマガジンハウスの『アンアン』が提携誌として発行されたのち、1982年(昭和57)日本版『エル・ジャポン』も創刊された。89年(平成1)2月に一時廃刊となったが、同年7月タイム・アシェット・ジャパン社(99年11月よりアシェット婦人画報社)から創刊された。本国版の発行部数約22万部(1998)。
[矢野浩三郎]