日本大百科全書(ニッポニカ) 「オットレ石」の意味・わかりやすい解説
オットレ石
おっとれせき
ottrelite
クロリトイド(硬緑泥石)と同型の鉱物。2価の金属イオンのうち、マンガンがもっとも卓越するものをこの名でよぶ。クロリトイドに比べると産出はきわめてまれである。かつて日本の変成岩からの産出が報告されたことがあるが、化学分析値からはクロリトイドに同定される。原産地のベルギー、オットレOttrezでは、粘板岩を切る石英脈の縁(ふち)に葉片状の結晶として産する。名称は原産地にちなむ。
[松原 聰]
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