かさかさ(読み)カサカサ

デジタル大辞泉 「かさかさ」の意味・読み・例文・類語

かさ‐かさ

[副](スル)
乾いた物、薄くて軽い物が触れ合う音を表す語。かさこそ。「かさかさ(と)落ち葉を踏んで歩く」
水分や脂気が抜けて滑らかでなく、干からびた感じがするさま。「かさかさした肌」
精神的なゆとりや潤いに欠けているさま。「かさかさした感じの人」
[形動]2に同じ。「高熱が続いて唇がかさかさになった」
アクセントサカサ、はカサカサ
[類語]まばらちらほらすかすかがさがさぱさぱさかすかすぱさつくごそりこそりごそごそかさこそがさごそごしごし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「かさかさ」の意味・読み・例文・類語

かさ‐かさ

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 干からびてこわばったものなどが、こすれ合って発する軽い音を表わす語。かさこそ。これよりやや騒がしい音の場合は、濁音で「がさがさ」という。
※虎明本狂言・祐善(室町末‐近世初)「夕べの竹のかさかさとやぶの中へぞいりにける」
② 干からびて、水けや油けのなくなっているさまを表わす語。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉七「石炭のたき殻見た様にかさかさして然もいやに硬い」
③ 乾いてうるおいのない感じがするさまを表わす語。態度・しぐさなどに感情がこもっておらず、うるおいのないさまにも用いる。「ことばづかいもかさかさして」
※母を恋ふる記(1919)〈谷崎潤一郎〉「海があんなカサカサした声を出す訳がない」
④ あわただしいさまを表わす語。せかせか。
※米沢本沙石集(1283)三「いでいで行きてつめふせてこむとて、かさかさとして行きて」
[2] 〘形動〙
① (一)②に同じ。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇「米の汁が、かさかさに幾条となくこびり付いて」
② (一)③に同じ。
記念碑(1955)〈堀田善衛〉「乾いてかさかさの生活だから」

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