すかすか(読み)スカスカ

デジタル大辞泉 「すかすか」の意味・読み・例文・類語

すか‐すか

[副]
切れ味がよく、思いのままに切れるさま。
「茨など生いしげりて…―と切って払いて」〈鏡花・竜潭譚〉
鼻で数度、外気を強く吸い入れるさま。
「あっちこっちに鼻先を振り向け、頻りに―息を吸い込んでいたが」〈里見弴・今年竹〉
滞りなく事が運ぶさま。
「あまりのことのうれしさに、―と走り寄り」〈仮・四人比丘尼〉
[形動][文][ナリ]物の中身や、ある範囲の空間に、すきまがたくさんあるさま。「水気のないすかすか大根」「昼間なので、車内はすかすかだった」
アクセントカスカ、はスカスカ
[類語]まばらちらほらかすかすかさかさがさがさぱさぱさぱさつくちらばらぱらぱらばらばらぽつぽつちりぢりちりぢりばらばらてんでんばらばらてんでばらばら離れ離れ点在散在四散散乱

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「すかすか」の意味・読み・例文・類語

すか‐すか

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 滞りなく事がはこぶさま、苦もなくすらすらと行なうさまを表わす語。
温故知新書(1484)「速々 スカスカ」
歌舞伎幼稚子敵討(1753)二「一倍草臥れて、すかすかと寝たればな、夢を見たわいな」
② 切れ味がよくて、思いのままに切れるさまを表わす語。
※かた言(1650)五「物をきり侍るを〈略〉すかときるは、すかすかときるといふこころにや」
③ すきまのあるさまを表わす語。
※名語記(1275)六「物くはぬはらのすかすかとある」
④ においをかぐときなど、鼻で続けて数度、強く外気を吸うさまにいう語。
※今年竹(1919‐27)〈里見弴〉伸び行く「あっちこっちに鼻先を振り向け、頻りにスカスカ息を吸ひ込んでゐたが」
⑤ 弓で矢が的を射そこなうさまにいう語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
[2] 〘形動〙 すきまがあるさま。「中がすかすかになる」
[3] 急ぐことをいう女房詞。〔女中詞(元祿五年)(1692)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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