疎ら(読み)マバラ

デジタル大辞泉 「疎ら」の意味・読み・例文・類語

まばら【疎ら/×疏ら】

[形動][文][ナリ]
物が少なくて、間がすいているさま。すきまのあいているさま。「人通りも―な住宅街
順序だっていないさま。ばらばらであるさま。
「わづか二百騎あまりに打ちなされ、沖へ―にざっと引く」〈幸若・屋島軍
[類語](1散在点在過疎ほのかささやかわずか幾ばくせいぜいたかだかたかが微塵みじん些細ささいいささかほんのあるかなきかちょっと一縷いちる一抹少し心ばかりしるしばかり形ばかり少ない少少いくらかいくぶんややちとちっとちょっぴりなけなし若干心持ち気持ち多少二三少数少量僅僅きんきん数えるほどたったただ少なめ軽少軽微微弱微微微少僅少きんしょう些少さしょう最少微量ちびちびひとつまみひと握りすずめの涙ちょこっとちょこんとちょっこりちょびちょびちょびっとちょぼちょぼちょろりちょんびりちょんぼり爪のあか寸毫すんごうプチ/(2混在分布断片的ちらほらすかすかかさかさがさがさぱさぱさぱさつくちらばらぱらぱらばらばらぽつぽつちりぢりちりぢりばらばらてんでんばらばらてんでばらばら離れ離れ四散散乱

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精選版 日本国語大辞典 「疎ら」の意味・読み・例文・類語

まばら【疎・疏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 間が透いて粗いこと。特に、屋根・板・垣根などに隙間が多いさま。また、年月がたって荒れ傷んだ結果、すきまができているさま。あばら。
    1. [初出の実例]「杉の板をまばらにふける閨の上に驚く計り霰ふるらし〈大江公資〉」(出典:後拾遺和歌集(1086)冬・三九九)
  3. ( 形動 ) あちこちに少しずつ見られること。また、数が少なくてぱらぱらとあるさま。
    1. [初出の実例]「その門弟三十人ばかり、まばらに渦巻いて立ちたる」(出典:義経記(室町中か)五)
  4. ( 形動 ) 行動などにすきがあること。油断のみえるさま。
    1. [初出の実例]「わかもの共の軍するは、まばらにみゆるぞ」(出典:平治物語(1220頃か)中)
  5. 取引市場で、小口売買をすること。また、その人。まばらうり。〔取引所用語字彙(1917)〕

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