かたきし(読み)カタキシ

デジタル大辞泉 「かたきし」の意味・読み・例文・類語

かた‐きし

[副](あとに打消しの語を伴って用いる)まったく。まるっきり。かたっきし
諸君、駄目だ、駄目だ、―話にならない」〈魯庵社会百面相
[類語]全く全然さっぱりまるで少しも一向にからきしちっとも皆目一切まるきり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「かたきし」の意味・読み・例文・類語

かた‐きし

  1. 〘 副詞 〙 ( 下に否定表現、または否定的な意味を含むことばを伴う ) (ある状態に片寄りきって)まったく。まるっきり。かたっきし。からきり。
    1. [初出の実例]「ほれたしゃうこをいつ見しょと思やかたきし忘られぬ」(出典:洒落本・通言総籬(1787)一)

かたきしの補助注記

動詞「かたきる(片切)」の連用形副詞化した「かたきり」、あるいは「片」に、限る意の助詞「きり」の付いた「かたきり」などの語形が考えられるが、それらの変化したものか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android