全く(読み)マッタク

デジタル大辞泉 「全く」の意味・読み・例文・類語

まったく【全く】

[副]形容詞「まったい」の連用形から》
完全にその状態になっているさま。すっかり。「全く新しい企画」「回復の希望は全く絶たれた」
打消しの語を伴って、完全な否定の意を表す。決して。全然。「彼は事件とは全く関係がない」「全く話にならない」
ある事実判断を強調する気持ちを表す。本当に。実に。「今日は全く寒い」「全くけしからん話だ」「全く君の言う通りだよ」
(「まったくだ」「まったくです」などの形で)話し言葉で、相手の言葉を受けて、それを強く肯定または否定する意を表す。「『腹が立つといったら、殴りたい気分だよ』『全くだね』(肯定)」「『旅行の準備はできたかね』『全くですよ』(否定)」
(「まったくの」の形で)話題になっていることについて、その通りの、文字通りの、嘘偽りなしなどの意を表す。「抜けているといったら、全くの抜け作さ」「料理については全く素人だ」
(感動詞的に用いて)強い怒りや失望などの気持ちを表す。「全線不通とは、全く
[類語](1すっかり完全に全面的に百パーセント完璧かんぺき万全十全両全満点金甌きんおう無欠完全無欠パーフェクトまった文句なし大丈夫無傷間然かんぜんする所がない水も漏らさぬ非の打ち所がない/(2全然一向まるきりまるで皆目かいもくからきしさっぱりとんとちっとも少しもいささかも何らごう微塵みじん毛頭もうとうつゆ更更さらさら一向に一切まるっきり何もなんにも何一つ一つとして到底とても全くもってどだいてんで寸分一寸寸毫毫末夢にも元元元来本来大体自体そもそも元より根っから今まで従来年来旧来これまで在来従前古来かねがねかねて常常つねづね間断かんだん延延連綿長長ながなが脈脈綿綿縷縷るる前前まえまえずっと生まれつき生来/(3実に本当にまことに何とももっげにしんまさにまさしくひとえにせつげんほとほとすっかりつくづくうんざりまったく以てまったくの所げんなりこりごり食傷辟易へきえき閉口まっぴらいい加減果てしない限りない真実真個真正正真しょうしん事実実際紛れもない他ならない有りのまま現実そのものしん以てかみ掛けてほんま正真正銘いかにも

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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