些とも(読み)チットモ

デジタル大辞泉 「些とも」の意味・読み・例文・類語

ちっと‐も【×些とも】

[副]
1 打消しの語を伴って、それを強める気持ちを表す。少しも。まったく。「些ともうまくない」「些とも気にしてない」
2 物事の程度がわずかなさま。少しでも。
「世間の口がうるそうがすから、今日の所は―早く失礼しやす」〈谷崎・幇間〉
[類語]全然・全く・一向・さっぱり・まるきり・まるで・少しも・からきし・皆目・一切・まるっきり・何ら・とんと・いささかも・毫ごうも・微塵みじんも・毛頭・露・更更・何も・何なんにも・何一つ・一つとして・到底・とても・全くもって・どだい・てんで・寸分・一寸ちょっと・寸毫すんごう・毫末ごうまつ・夢にも・元元・元来・本来・大体・自体・そもそも・元より・根っから・今まで・従来・年来・旧来・これまで・在来・従前・古来・かねがね・かねて・常常つねづね・間断かんだん・延延・連綿・長長ながなが・脈脈・綿綿・縷縷るる・前前まえまえ・ずっと・生まれつき・生来・百一つ・百に一つ・千に一つ・万一まんいち・万一ばんいち・万万一・ネバー・夢更・露ほども

ちと‐も【×些とも】

[副]「ちっとも」に同じ。
「―法則規律を知らざる自然の才子に劣りつべし」〈逍遥・小説神髄〉

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精選版 日本国語大辞典 「些とも」の意味・読み・例文・類語

ちっと‐も【些も】

  1. 〘 副詞 〙
  2. ① 副詞「ちと(些)」を強めた言い方。少しでも。いささかでも。しばらくでも。
    1. [初出の実例]「鏡もちっとも手を著けば自然の光を昧ますぞ」(出典:足利本人天眼目抄(1471‐73)中)
    2. 「こっちは昼の労れでちっとも早く寐てへと思居るに」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
  3. ② ( 下に打消表現を伴って ) 少しも(…ない)。全く(…しない)。ちとも。
    1. [初出の実例]「為朝ちっともさはがず、づむと立て」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)下)
    2. 「天下が如レ此に彊と云に服したほどに、ちっともはたらくまいぞ」(出典:史記抄(1477)八)

ちと‐も【些も】

  1. 〘 副詞 〙 =ちっとも(些━)②
    1. [初出の実例]「火をつけたれば、ひるにはちともおとらずして」(出典:平家物語(13C前)九)
    2. 「文公の心中と云物は、ちとも詐がない人ぞ」(出典:古活字本毛詩抄(17C前)三)

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