ガントチャート(英語表記)Gantt chart

翻訳|Gantt chart

デジタル大辞泉 「ガントチャート」の意味・読み・例文・類語

ガント‐チャート(Gantt chart)

スケジュール管理のための帯状グラフ。横軸に時間、縦軸工程・人員別の作業期間を配したもの。米国のガント(Henry Gantt)が考案。バーチャート。線表。

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改訂新版 世界大百科事典 「ガントチャート」の意味・わかりやすい解説

ガントチャート
Gantt chart

作業の進行を管理するための図表の一つ。たとえば工場において,何種類かの素材を何台かの機械でそれぞれの素材に対して決められた機械の順序にしたがって加工する場合を考える。いま3種類の素材T1,T2,T3を2台の機械M1,M2上で加工するとし,それぞれの素材の各機械における加工処理に要する所要時間が図1のように与えられているとする。また各素材T1,T2,T3はすべて機械M1,M2の順に加工処理が行われるとする。このような条件の下で素材をT1,T2,T3の順に加工する場合を考えると,機械M1,M2上のスケジュールは図2のように表すことができる。図2からわかるように,機械M1は時刻0から14まで休止することなく稼働するのに対して,機械M2は時刻20までのうちで素材T1,T2の機械M1上での加工処理が終了するまでの時刻0から4,そして6から7までは休止せねばならない。このようにそれぞれの機械の稼働状況を示すスケジュールを図2のように表したものを考案者ガントH.L.Ganttにちなんでガントチャートという。横軸が時間軸を表し,縦軸が機械,設備などの資源の稼働状況を表していることから,一般にはガントチャートは資源の時間的配分状況を図に表したものであるということができる。

 ガントチャートを作成することによって,任意の時刻における機械などの資源の配分状況,そしてそれぞれの資源の配分の時間的変化をただちに読みとることができる。ガントチャートによる図的表現は,スケジューリング理論などの分野における分析の有用な手段としてたびたび用いられる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガントチャート」の意味・わかりやすい解説

ガント・チャート
がんとちゃーと
Gantt chart

科学的管理法の推進者ガントHenry L. Gantt(1861―1919)の考案した管理図。ガント図表ともいう。時間軸により計画と実績を対比して示すのが基本であり、計画表と統制表を兼ね、各種の問題に活用できるなど、用途広い。例示したでは、日単位に製品番号15の計画と実績が示されている。横棒は、数字で与えられた計画生産量に対する実績の比率を示している。1目盛りは20%であるから、月曜日は達成率80%、金曜日は120%となる。達成が計画以下の場合には、普通その原因を示す記号が示される。管理者はこの図をもとに進度管理を行う。現在では作成と利用にコンピュータが活用されている。

[森本三男]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガントチャート」の意味・わかりやすい解説

ガント・チャート
Gantt chart

H.L.ガントによって開発された工程の計画と統制のための図表で,横線工程表とも呼ばれる。 F. W.テーラーの科学的管理法を充実させたのは F. B.ギルブレスの動作研究と,このガント・チャートだとされ,今日のインダストリアル・エンジニアリング IEの基礎となった。この図表は,工程と作業を時間的に配分して日程計画を作成するとともに,その進度を管理し,結果を技術,賃金,生産費などで総合的にコントロールできる。日,週,月など一定時間の作業計画と実績が,他の作業と関連づけられて表示され,予定,実施,結果が継続的に図示される。計画技法はガント・チャート以後,最近の PERT (パート) 手法などへ発展する。

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産学連携キーワード辞典 「ガントチャート」の解説

ガントチャート

「ガントチャート」とはプロジェクトにおけるスケジュール管理に利用される表のことを指す。線表とも呼ばれる。縦軸にプロジェクトで必要な実施項目、横軸に日程をとり、各実施項目の実施スケジュールを横棒グラフ形式で記述する。ガントチャートは工場における工程管理などでもしばしば用いられている手法である。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ガントチャート」の解説

ガントチャート

作業の日程を管理するための図解のこと。同様の図解にアローダーイヤグラムがあるが、小規模なプロジェクトで、作業工程もあまり複雑でない場合には、ガントチャートが利用される。

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