動作の集まりである作業を改善させるために、その基本的要素である動作を研究すること。F・W・テーラーが個別作業の合理化を意図し、標準作業量を設定する一環として、ストップウォッチによって作業時間を測定したことに始まる。その後、F・B・ギルブレスは映画と高速度時計を組み合わせて、テーラーの方法を精密化し、あらゆる種類の作業に共通と考えられる基本動作を17に分類し、サブリッグ分析と命名した。このサブリッグ分析のほとんどは1秒以下の瞬間的な動きなので、フィルム分析などを用いる。サブリッグ分析は作業に対する有効性から、三類別されている。(1)第一群(作業の完成に必要なもの) 〔1〕手を伸ばす、〔2〕つかむ、〔3〕運ぶ、〔4〕位置決め、〔5〕組合せ、〔6〕使用、〔7〕分解、〔8〕放す。(2)第二群(作業の完成を妨げる傾向にあるもの) 〔9〕探す、〔10〕選ぶ、〔11〕前置き、〔12〕検査、〔13〕考える。(3)第三群(仕事をしないもの) 〔14〕保持、〔15〕避けうる遅れ、〔16〕避けえない遅れ、〔17〕休む。
このサブリッグ分析法によって動作研究をマスターするには、対象にしている作業の動作の一般的順序を覚えることである。
[玄 光男]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…F.W.テーラーを始祖とする工場管理の方法。狭義には,テーラーが提唱した工場労働の時間研究time studyによる標準時間と作業量の設定,職能別職長制度に,ギルブレスFrank Bunker Gilbreth(1868‐1924)が開発した作業方法の研究(動作研究motion study)による作業簡素化・標準化を加えた管理方式をいい,しばしばテーラー・システムと同義に用いられる。広義には,各種の科学的理論に基づく経営管理の方策・技術・組織制度を総称し,経験・勘にたよる管理を成行き管理として対比的に用いる。…
…建築同業者連の徒弟となる。その後,建設技術者として成功する一方,動作研究motion studyと呼ばれる方法を創案した。これは無用な動きを省くことによって作業時間を短縮しようとするもので,F.W.テーラーの時間研究time studyとならんで,科学的管理法の基礎を築いた。…
※「動作研究」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新