リキュールの一種。名称はヒメウイキョウ(キャラウェーcaraway)のドイツ語。キャラウェーの香りが強い無色の酒で,ほかにコリアンダー,アニス,レモンなどの香味を精製アルコールに配合してある。初めバルト海岸のリガで造られ,オランダ,フランスおよび北ヨーロッパに普及した。香りの強さや,アルコール分,糖分の含有量によって次の三つのタイプがある。ベルリン・キュンメルはベルリン,グダンスク,ロストクなどでの製品で,糖分10~20%,アルコール分40%。アラッシュ・キュンメルはリガで造られていたタイプで,現在ではベルギー製のものが著名であり,糖分30%,アルコール分45%。アイス・キュンメルはクリスタル・キュンメルともいい,砂糖の結晶が瓶の内側に付着しているのが特徴である。糖分30%以上,アルコール50%。ほかに,フランスにはコニャックを用いた黄金色のキュンメル・ドールがある。
執筆者:大塚 謙一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
キュンメルはキャラウェーcaraway(ヒメウイキョウ)のドイツ語で、その香りをもつ無色のリキュールである。最初はロシアでつくられ、辛口であったが、フランスに渡って甘口になった。現在はおもにロシア、フランス、ドイツでつくられている。製法は、キャラウェーをスピリッツに浸漬(しんし)し、のち蒸留してエッセンスを集め、それに糖分を加えてつくる。キャラウェーのほかにコリアンダー、レモンなどのエッセンスを加えることもある。
キュンメルには次の三つのタイプがある。
(1)アラッシュキュンメル アラッシュとは帝政ロシア時代の貴族の荘園(しょうえん)の名である。ロシアンキュンメルともいう。アルコール分45%、糖分30%。
(2)ベルリンキュンメル ジャーマンキュンメルともよばれる。アルコール分40%、糖分10~20%。
(3)アイスキュンメル 別名クリスタルキュンメル。アルコール分が強く、砂糖が結晶となって瓶の内側に付着していることから、この名がある。アルコール分50~60%、糖分約20%。
[原 昌道]
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新