ボログダ(その他表記)Vologda

デジタル大辞泉 「ボログダ」の意味・読み・例文・類語

ボログダ(Vologda/Вологда)

ロシア連邦西部、ボログダ州都市。同州の州都。ボログダ川沿いに位置する。同国有数の古都であり、12世紀半ばにノブゴロド公国年代記に登場する。15世紀初めにモスクワ大公国併合。16世紀から17世紀にかけて、交易要地として栄え、ロシア革命後、工業都市になった。クレムリン城塞)、聖ソフィア大聖堂などの歴史的建造物が残っている。

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改訂新版 世界大百科事典 「ボログダ」の意味・わかりやすい解説

ボログダ
Vologda

ロシア連邦北西部の同名州の州都。サンクト・ペテルブルグの東550km,ボログダ川に臨む。人口28万8000(2002)。12世紀にはじまり,14世紀末までノブゴロド公国の支配下にあった。ペテルブルグが建設されるまでの15~17世紀は交易の中心地であった。モスクワ,サンクト・ペテルブルグ,アルハンゲリスク,キーロフを結ぶ鉄道要衝で,林業酪農造船金属加工機械家具,皮革,食品工業が盛んであり,1971年に最新設備のベアリング工場ができた。教育,酪農,工業の各単科大学がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボログダ」の意味・わかりやすい解説

ボログダ
Vologda

ロシア北西部,ボログダ州の州都。モスクワの北北東約 400km,スホナ川支流ボログダ川にのぞむ河港都市。通商の要地としてノブゴロドの商人によりつくられたロシアの古都で,1147年から記録に現れる。 1478年モスクワ大公国領に入り,16~17世紀には手工業の大中心地として,また白海沿岸の貿易港アルハンゲリスクへ通じる通商路を押える要地として繁栄した。 18世紀サンクトペテルブルグの発展によりバルト海方面に外国貿易の中心が移り,市の重要性は薄れたが,ロシア革命後再び発展しはじめ,機械 (木材加工業用機械,鉄道車両,船舶修理) ,食品 (食肉,醸造,油脂) ,アマ (亜麻) 加工,縫製,煉瓦製造などの工業が発達した。教育大学,酪農大学があり,聖ソフィア大聖堂 (16~17世紀) ,ボスクレセンスキー大聖堂 (18世紀) などが保存されている。鉄道,ハイウェーの分岐点。人口 30万1642(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボログダ」の意味・わかりやすい解説

ボログダ
ぼろぐだ
Вологда/Vologda

ロシア連邦北西部、ボログダ州の州都で工業都市。人口30万4300(1999)。ロシアの古都の一つで、12世紀の記録に現れ、16~17世紀には交易、手工業の中心地として繁栄した。ロシア革命(1917)後は工業が発展し、機械(木材工業用設備、鉄道車両)、食品(食肉、醸造)、亜麻(あま)加工、建築資材工業が主要工業部門となっている。また、行政施設のほか、教育・文化施設として、酪農、教育、工科の各大学、美術館、郷土博物館、人形劇場などがある。16~18世紀に建造されたソフィア寺院、ボスクレセンスキー寺院が保存されている。交通の要地でもあり、河港をもち、鉄道、道路の分岐点ともなっている。

[中村泰三]

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百科事典マイペディア 「ボログダ」の意味・わかりやすい解説

ボログダ

ロシア北西部の都市で,同名州の州都。ボログダ川の河港都市。造船,麻製品,木材加工などの工業が行われる。12世紀に創設。16―18世紀の建築遺物が残っている。モスクワ,サンクト・ペテルブルク,キーロフを結ぶ鉄道の要地。28万6071人(2009)。

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