ギース
ぎーす
Constantin Guys
(1802―1892)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ギース
Constantin Guys
生没年:1805-92
フランスの水彩画家,挿絵画家。オランダのフレッシンゲンに生まれる。18歳の時,G.G.バイロンのギリシア独立戦争義勇軍に参加し,次いでフランス竜騎兵隊に加わってヨーロッパ各地やオリエントに足をのばし,クリミア戦争に際しては《イラストレーテッド・ロンドン・ニューズ》の従軍記者として,戦争や異国の情景の挿絵を手がける。イギリスの水彩画家ガーティンから影響を受けた軽く素早いタッチは,友人の写真家ナダールをして〈われわれより前に早焼写真instantanéを発明した〉と言わしめ,C.ボードレールは,流行の服の男女,娼家,ロンドン生活など,現代風俗をとらえる洒脱な感覚をたたえて,《現代風俗の画家Le peintre de la vie moderne》(1863)という題名のギース論を著した。
執筆者:馬渕 明子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ギース
Guys, Constantin
[生]1802/1805. ブリシンゲン
[没]1892.12.13. パリ
オランダ生れのフランスの画家。ジャーナリスティックな漫画家,コミック挿絵画家として有名。本名は Ernest Adolphe Hyacinthe Guys。少年時代ギリシアの独立戦争に従軍。 1840年代後半から『イラストレーテッド・ロンドン・ニューズ』の特派員として,フランス革命やクリミア戦争,あるいはスペイン,イタリアなどで旅行者を取材したスケッチを制作。それらは職人によって版画にされ,同紙に掲載された。 60年頃パリに帰り,第2帝政時代の上流,下層の社会風俗を軽妙なタッチで描写。ボードレールによって「近代生活の画家」と評された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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