クノッソス遺跡(読み)クノッソスいせき(英語表記)Knossos

翻訳|Knossos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クノッソス遺跡」の意味・わかりやすい解説

クノッソス遺跡
クノッソスいせき
Knossos

地中海,クレタ島にあった古代都市クノッソスの遺跡。島の北岸中央部イラクリオンから 6km南にある。 1900年からイギリスの考古学者 A.エバンズが発掘し,後期青銅器時代の大宮殿を中心とするクレタ文明全容を明らかにした。宮殿は遺跡の中心に,傾斜に沿って造られており,ラビュリントス (迷宮) 伝説の起源といわれる。王座の間,王妃の間,祭礼の間など中庭に近い主要な部屋はフレスコによるいきいきとした壁画で装飾されていた。またこの宮殿の書庫から多数の線状文字AとBの資料が発見され,このうち,線状文字Bについては,M.ベントリス,J.チャドウィックらによって解読され,アルカディア方言に近いギリシア古語であることが判明した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android