デジタル大辞泉 「クルシュー砂州」の意味・読み・例文・類語 クルシュー‐さす【クルシュー砂州】 《Kuršių nerija》バルト海とクルシュー潟湖に挟まれた、約100キロメートルにわたって延びる砂州。砂州をつくった伝説の少女の名から、ネリンガともよばれる。リトアニアの港湾都市クライペダとロシアの飛び地カリーニングラードのサンビア半島を結ぶ。砂州の幅は約400メートルから4キロメートル。植林などの方法で、浸食を食い止めて守り続けた文化的景観が評価され、2000年に世界遺産(文化遺産)に登録された。クルシュ砂州。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界遺産詳解 「クルシュー砂州」の解説 クルシューさす【クルシュー砂州】 2000年に登録された世界遺産(文化遺産)で、リトアニアのクライペダ地方と、ロシアの飛び地であるカリーニングラード地方の2国に及ぶ細長い砂の半島。最大幅3.8km、全長が98kmで、バルト海とクルシュー潟湖(せきこ)を隔てている。この長く伸びた砂丘の半島は、「リトアニアのサハラ」と呼ばれた。ここには先史時代から人類が居住してきたが、海からの風と潮による浸食の脅威にさらされてきた。16世紀に居住用の材木として木が伐られていき、半島全体が砂丘と化し、集落は砂に埋もれた。危機に立たされた住民たちは、植林を始めて砂州を保護した。現在ある森の大部分は植林によってできたものである。こうした住民の努力によって作り出された砂州の美しい景観は、文化的景観としての価値が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はCuronian Spit 出典 講談社世界遺産詳解について 情報