出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
古代の姓(かばね)の一つ。主村とも記す。語源は、族長を意味する朝鮮語に由来する。村主についての諸説は、村落団体の首長の有した地方官職名説と、朝鮮系漢人(あやひと)集団の統率者の敬称説に大別されるが、後者が有力である。村主姓氏族は40余を数え、そのすべてが帰化人の後裔(こうえい)であり、なかでも漢氏系がもっとも多い。元来村主は、5、6世紀に形成された技術を有する漢人集団の統率者の敬称であったが、7世紀後半以降に姓(かばね)へ転化していった。村主と同様に「スグリ」と読まれる姓(かばね)に勝(カチ、マサともいう)があるが、これは村主と性格を異にする。また、日本の村主は、新羅(しらぎ)の地方官職名である村主とも直接的な関係はないといわれる。
[前之園亮一]
『太田亮著『全訂日本上代社会組織の研究』(1955・邦光書房)』▽『佐伯有清著「新羅の村主と日本古代の村主」(『日本古代の政治と社会』所収・1970・吉川弘文館)』
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…周辺にはどこのむらにも属さない土地が広がっており,それがむらの中に取り込まれるのは高麗時代以後のことである。かつては各むらに指導者としての村主がいたのだが,すでにこの時代には彼らも国家機構の末端に位置づけられていた。新羅末期の戦乱を経て高麗の支配層になっていった,むらを本拠地とする地方豪族たちの多くは,かつての村主たちの後身である。…
※「村主」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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