改訂新版 世界大百科事典 「クレープス」の意味・わかりやすい解説
クレープス
Norbert Krebs
生没年:1876-1947
ドイツの地理学者。オーストリアのレオーベンに生まれる。ウィーン大学でA.ペンク,E.ジュース,J.vonハンなどのすぐれた師につき地理学を中心に自然諸科学を学び,さらにW.トマシェックによって歴史的分野への関心をも呼び起こされた。1917年ビュルツブルク大学教授となり,20年フライブルク大学に,27年にはペンクの後を継いでベルリン大学教授になった。地形学,地誌学に関して多くの著作があり,《オーストリア・アルプス》(1913),《ドイツおよびドイツの国境》(1929),《インドおよびセイロン》(1939)などはその一端であり,《比較地誌学》(1950)はその総括である。35年にはプロイセン科学アカデミー会員となり,諸国の地理学会名誉会員に推された。第2次大戦前のドイツ地理学派を支える強力な存在であった。
執筆者:野間 三郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報