改訂新版 世界大百科事典 「グティエレスナヘラ」の意味・わかりやすい解説
グティエレス・ナヘラ
Manuel Gutiérrez Nájera
生没年:1859-95
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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メキシコの詩人、小説家。メキシコ市の富裕な家庭に生まれ、学校には行かず家庭教師について教育を受け、神秘主義者たちの著作を読んで育つ。16歳のときラファエルという筆名で新聞に投稿後はジャーナリズムに入り、数多くの筆名(とくに名高いのは「ヨブ公爵」)を用いて文学界で活躍。メキシコ近代主義(モデルニスモ)の先駆者であり、1894年に自ら創刊した『アスル』誌で多くの近代主義詩人・作家たちを育てる。幻想やユーモアにあふれるイメージ豊かな短編集『はかない物語』(1883)や、ロマン主義の香りを残す『頌歌(しょうか)』『悲しい夜(トリースティシマ・ノクス)』『心の平和(パクス・アニマエ)』など数多くの詩を残したが、死後『詩集』(1896)としてまとめられた。
[安藤哲行]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ラテン・アメリカは19世紀初頭にスペインから政治的に独立したものの,文化面ではその後も旧宗主国の影響を受けていた。しかし,独立後数十年たった1880年代になると,スペインの文化的影響から脱却するためのモデルニスモの運動がキューバのJ.マルティ,メキシコのM.グティエレス・ナヘラらによって展開され,それがラテン・アメリカ全体に広がった。彼らはゲベード,ゴンゴラらのスペイン古典詩はもちろんのこと,フランスの象徴派・高踏派,さらには中国やインドの文化の影響を受け,斬新で華麗な文体と音楽的リズム感をもった言語とを詩の分野に導入して美的・芸術的世界を謳歌し,新古典主義の硬直性とロマン主義の感傷性を打破することに成功した。…
※「グティエレスナヘラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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