日本大百科全書(ニッポニカ) 「グループ学習」の意味・わかりやすい解説
グループ学習
ぐるーぷがくしゅう
group learning
学級全体を基盤とする一斉学習と、個人を対象とする個別学習との中間に位置する学習形態の一つであり、学級をいくつかのグループに分けて学習を展開する。分団学習、小集団学習とよばれることもある。
グループ学習の特色は、一斉学習の授業の陥りがちな教師中心の画一主義的指導の欠点を補い、小グループのなかでの子供たちの自由な討議や共同作業を通して、ひとりひとりの子供の主体的で積極的な学習活動への参加を促すこと、また興味・関心、経験、能力の異なる子供たちが、それぞれの考えを出し合い、また援助し合って学習することによって、学習効果が高まるとともに、民主的な集団形成の訓練にもなることなどである。
グループを編成する場合には、能力、興味・関心、性別などにより分ける方法もあるが、一般の授業では、できるだけ自然な編成が望ましいとされている。
[伊東亮三]