温度の変化に伴って物質の色が可逆的に変化する現象.非可逆的色変化も含めることがある.サーモクロミズムを示す性質はサーモクロミックであるという.有機化合物,無機化合物を問わず,また,溶液,固体のいずれにおいてもみられる.サーモクロミズムの原因はさまざまである.有機化合物では,色の異なる化学種の間の平衡の移動に起因することが多い.たとえば,共有結合の切断とそれに伴う転移(スピロピラン類),互変異性(サリチリデンアニリン類),立体配座の変化(ビアントロン類,ポリチオフェン類,コレステリック液晶のピッチの変化)など.無機化合物では,結晶の相転移(Cu2HgI4),半導体のバンドキャップの変化(ZnO),配位子場の変化(Cr2O3-Al2O3),配位子の立体構造の変化([(C2H5)2NH2]2[CuCl4])など.サーモクロミズムは,おもに示温性塗料に利用されている.それによって,高温部位だけを周囲と異なる色として目立たせることができる.また,環境によって色の変化する玩具やスキーウェアなどにも用いられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新