温度の変化に伴って物質の色が可逆的に変化する現象.非可逆的色変化も含めることがある.サーモクロミズムを示す性質はサーモクロミックであるという.有機化合物,無機化合物を問わず,また,溶液,固体のいずれにおいてもみられる.サーモクロミズムの原因はさまざまである.有機化合物では,色の異なる化学種の間の平衡の移動に起因することが多い.たとえば,共有結合の切断とそれに伴う転移(スピロピラン類),互変異性(サリチリデンアニリン類),立体配座の変化(ビアントロン類,ポリチオフェン類,コレステリック液晶のピッチの変化)など.無機化合物では,結晶の相転移(Cu2HgI4),半導体のバンドキャップの変化(ZnO),配位子場の変化(Cr2O3-Al2O3),配位子の立体構造の変化([(C2H5)2NH2]2[CuCl4])など.サーモクロミズムは,おもに示温性塗料に利用されている.それによって,高温部位だけを周囲と異なる色として目立たせることができる.また,環境によって色の変化する玩具やスキーウェアなどにも用いられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新