ざらざら(読み)ザラザラ

デジタル大辞泉 「ざらざら」の意味・読み・例文・類語

ざら‐ざら

[副](スル)
小粒で堅いものが触れ合ってたてる音を表す語。「袋が破れて豆がざらざら(と)こぼれる」
触った感じが粗く滑らかでないさま。「ざらざら(と)した肌」「砂ぼこりで畳がざらざらしている」
ささくれて荒さの感じられるさま。「ざらざらした声」
物事がさっさと行われるさま。
「我が言ふ事ばかり言うて―と立ち行けば」〈浮・永代蔵・二〉
[形動]2に同じ。「水仕事で荒れてざらざらな手」
アクセントラザラ、はザラザラ
[類語]ざらつくしゃらしゃらしゃりしゃりじゃりじゃりざりざりがりがりざらりぷちぷちぶつぶつつぶつぶぼつぼついぼいぼじゃらじゃら

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ざらざら」の意味・読み・例文・類語

ざら‐ざら

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
    1. 粗いものが擦れあってたてる音、粒状のものが沢山いっしょに落ちる時の音などを表わす語。
      1. [初出の実例]「コメ アワ ナド zarazarato(ザラザラト) コボルル」(出典:ロドリゲス日本大文典(1604‐08))
      2. 「蔵の戸を開かう、ざらざら」(出典:狂言記・三人片輪(1700))
    2. 手ざわりが粗く、なめらかでないさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「ざらざらと舌のささけやねこの恋」(出典:俳諧・水の音(1723))
    3. 物事がささくれて荒々しい感じ、ぞっと鳥肌(とりはだ)だつような感じを表わす語。
      1. [初出の実例]「一度砂を潜った様にザラザラした声を少し顫して」(出典:鳥影(1908)〈石川啄木〉三)
    4. 物事がすみやかに進むさま、物事がつかえないで、よどみなく行なわれるさまを表わす語。すらすら。さっさ。
      1. [初出の実例]「りんが痴話文書きて取らせんとざらざらと筆を歩ませ」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)三)
    5. 多くのものがならびつながるさまを表わす語。ぞろぞろ。
      1. [初出の実例]「ざらざらと何れも通る夜明方」(出典:雑俳・うき世笠(1703))
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 手ざわりが粗く、なめらかでないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「木目のざらざらに擦れ出た下(おろ)し戸が」(出典:烏物語(1908)〈鈴木三重吉〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android