粒粒(読み)ツブツブ

デジタル大辞泉 「粒粒」の意味・読み・例文・類語

つぶ‐つぶ

[名](「粒粒」とも書く)たくさんの粒状のもの。また、その一つ一つ。ぼつぼつ。「顔につぶつぶができる」「つぶつぶのあるきゅうり」「つぶつぶジュース」→つぶつぶ感
[副]
たくさんの粒を感じるさま。「つぶつぶとした食感」
粒状に表面に現れるさま。また、たくさんの粒となって流れるさま。
とうに従って―と出で」〈露伴・連環記〉
字を離して書くさま。ぽつりぽつり。
「―とあやしき鳥の跡のやうに書きて」〈・橋姫〉
まるまると肥えているさま。ふっくら。
「いとよく肥えて、―とをかしげなる胸をあけて」〈横笛
こまごまと。くわしく。
「いかで―と言ひ知らするものにもがな」〈かげろふ・上〉
胸がどきどきと鳴るさま。
「胸―と鳴る心地するもうたてあれば」〈・野分〉
針目をあけ無造作に縫うさま。ぶつぶつ。
「御したがひの御くびに、―と長く縫ひつけて」〈宇津保・俊蔭〉
勢いよく切り刻むさま。
「―と切りて、鍋に入れて」〈今昔・二〇・三四〉
物の煮える音を表す語。
「豆のからをたきて豆を煮ける音の―と鳴るを」〈徒然・六九〉
10 口の中でぶつぶつ言うさま。ぶつぶつ。
「口のうち―と念じ給ひつつ」〈読・雨月蛇性の婬〉
アクセントはツブツブブツブ。
[類語](ぶつぶつぷちぷちいぼいぼざらざらざらつくざらりざりざりじゃりじゃりぼつぼつ

りゅう‐りゅう〔リフリフ〕【粒粒】

ひとつぶひとつぶ。すべてのつぶ。

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精選版 日本国語大辞典 「粒粒」の意味・読み・例文・類語

りゅう‐りゅうリフリフ【粒粒】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一つぶ一つぶ。すべての粒。
    1. [初出の実例]「粒々皆辛苦したものを、なんとも不思して食は、をそろしい事ぞ」(出典:百丈清規抄(1462)四)
    2. [その他の文献]〔楊基‐杜伯淵送新米詩〕
  3. りゅうりゅう(流流)
    1. [初出の実例]「女は増して懐中そだちの世間見ず情の深き丈丸め易し、下ろす元手の細工は粒々(リフリフ)」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉八)

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普及版 字通 「粒粒」の読み・字形・画数・意味

【粒粒】りゆうりゆう(りふりふ)

穀物の一粒一粒。唐・李紳〔農を憫む、二首、二〕詩 禾(くわ)を鋤(す)きて、日午(ひる)に當る 汗は禾下の土に(したた)る 誰か知らん、盤中(さん) 粒粒、皆辛なることを

字通「粒」の項目を見る

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