ぶつぶつ(読み)ブツブツ

デジタル大辞泉 「ぶつぶつ」の意味・読み・例文・類語

ぶつ‐ぶつ

[副]
小声でものを言うさま。「いつもぶつぶつ(と)ひとりごとを言う」
不平・不満や小言をいうさま。「陰でぶつぶつ(と)愚痴ばかり言っている」
物が泡立つように煮えたつさま。「豆がぶつぶつ(と)煮えている」
小さな粒や泡がたくさんできるさま。「肌にぶつぶつ(と)湿疹が出ている」
物を細かく切るさま。また、何度も穴をあけるさま。「魚をぶつぶつ(と)切る」「障子ぶつぶつ(と)穴をあける」
[名]表面にたくさん出た粒状の物。「背中ぶつぶつができた」
アクセントツブツ、はブツブツ
[類語]1)(2うだうだぐだぐだくだくだくどくどぶうぶうぶつくさがたがたつべこべぐずぐずたらたらへどもどしどろもどろああだこうだ四の五の四の五の言うぼじゃぼじゃぼそぼそぼそっとぽつりぽつりぽつりひそひそちょろりぽろりもごもごもぐもぐぽつぽつささやくささやきつぶやくつぶやき/(4ぷちぷちつぶつぶぼつぼついぼいぼざらざらざらつくざらりざりざりじゃりじゃりつぶつぶぼつぼつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぶつぶつ」の意味・読み・例文・類語

ぶつ‐ぶつ

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 綱や縄などを勢いよく切断する音、また、物を細かく切るさま、切れ切れになるさまを表わす語。
※名語記(1275)九「ぶつぶつときる、如何」
② ことばを口先で発するさまを表わす語。つぶつぶ。ふつふつ。ぷつぷつ。
(イ) 経を唱えるさま。
浄瑠璃・持統天皇歌軍法(1713)二「ぶつぶつ看経(かんきん)する婆が」
(ロ) 一般に小声で物を言うさま。
※仮名草子・竹斎(1621‐23)上「ぶつぶつと独言を言ひける内に」
③ 胸がどきどきするさまを表わす語。つぶつぶ。
※詞葉新雅(1792)「ブツブツトナル つぶつぶとなる。むぬつぶつぶとなるここちすと源野にあり。ものおもひに留飲したるなり」
④ 不平や小言を言うさまを表わす語。つぶつぶ。ぶつくさ。
咄本・露休置土産(1707)五「やい久三、それはぶてうほうな。〈略〉一度にけせばはいがたつとしかりければ、かしこうない久三、ぶつぶつといふてけす」
⑤ 音をたてて沸騰するさまを表わす語。
※和英語林集成(初版)(1867)「Butsu-butsu-to(ブツブツト) ワキタツ」
⑥ 泡が次から次へと出るさまを表わす語。
※平凡(1907)〈二葉亭四迷〉一四「津蟹(づがに)が泡を吐くように、沸々(ブツブツ)言ってゐる」
⑦ 粒状の物が多くあるさまを表わす語。
随筆耳嚢(1784‐1814)六「面部、惣身迄腫てぶつぶつと出来ものなど出来」
⑧ 細くするどいもので、何度も穴をあけるさまを表わす語。ぷつぷつ。
※旧聞日本橋(1935)〈長谷川時雨〉蕎麦屋利久「単衣には水色太白の糸で袖口の下をブツブツかがり」
[2] 〘形動〙 物を無造作に切るさま。
死刑囚と其裁判長(1922)〈中西伊之助〉三「躯をぶつぶつに切り放されてもなほビクビクと動いてゐる蛇のやうに」
[3] 〘名〙 数多く出来た粒状のもの。
※父━その死(1949)〈幸田文〉菅野の記「顎の内側には血のりの紐が二本三本とぶらさがって、その紐を伝って濃いものが節のやうなぶつぶつをつくりつつ流れ下りる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「ぶつぶつ」の読み・字形・画数・意味

】ぶつぶつ

幽深のさま。

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