シュトラム(読み)しゅとらむ(英語表記)August Stramm

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュトラム」の意味・わかりやすい解説

シュトラム
しゅとらむ
August Stramm
(1874―1915)

表現主義の言語破壊と言語創造を実践したドイツ詩人ミュンスター生まれ。第一次世界大戦中、東部戦線にて戦死。『シュトゥルム誌上に、極度な圧縮を特徴とする文体で前衛的作品を発表。のちにダダイスムを経て、第二次大戦後のレトリスムス、ポエジー・コンクレートなどの実験詩に至るまで影響を与えた。詩集に『きみ――愛の詩』(1914)、『滴(した)たる血』(1919)、ほかに戯曲もある。

谷口 泰]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュトラム」の意味・わかりやすい解説

シュトラム
Stramm, August

[生]1874.7.29. ミュンスター
[没]1915.9.2. ゴロデツ
ドイツの詩人。表現主義に属し,社会的,芸術的因習に強く反抗。つぶやきと絶叫から成る極端な様式 (冠詞,前置詞,前綴,語尾などを省略) の詩や戯曲を書いた。戯曲『聖スザンナ』 Sancta Susanna (1914) ,詩集『汝』 Du (15) など。第1次世界大戦中ロシアで戦死。

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