ジャージー島(読み)ジャージートウ(その他表記)Jersey

翻訳|Jersey

デジタル大辞泉 「ジャージー島」の意味・読み・例文・類語

ジャージー‐とう〔‐タウ〕【ジャージー島】

Jerseyイギリス海峡コタンタン半島西岸沖にあるチャネル諸島の島。イングランド王が故地ノルマンディーフランスに奪われた後も、王室固有の属領として残った。英政府の支配を受けず、法律税制も独自でタックスヘイブンとして有名。公用語英語フランス語金融業観光業酪農が盛ん。人口10.8万(2020)。→ガーンジー島

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャージー島」の意味・わかりやすい解説

ジャージー島
ジャージーとう
Jersey

イギリス海峡南部にあるイギリスチャネル諸島の最大の島。チャネル諸島南部にあり,イングランド南岸ウェーマス・ポートランドの南約 150km,フランス北西部ノルマンディーコタンタン半島西岸より約 19kmに位置する。中心都市セントヘリアー(フランス語ではサンテリエ)。おもな産業は農業で,温暖な気候肥沃なレス土壌(黄土)に恵まれ,特にジャガイモ,トマトなどの野菜や花卉の早期栽培が盛ん。酪農,ジャージー種乳牛飼育も重要。亜熱帯植物が繁茂し,避暑地,観光地として有名。ローマ人にはカエサレア島として知られた。11世紀初め,ノルマンディーからノルマン人が入植したところで,今日でもノルマン系の住民が多い。公用語は英語であるが,一部フランス語も使われる。面積 118km2。人口 9万4100(2011推計)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ジャージー島」の意味・わかりやすい解説

ジャージー[島]
Jersey

イギリス南部,イギリス海峡にあるチャンネル諸島南端の島。面積116km2,人口8万7200(2001)で,いずれも諸島中最大。イギリス王室直轄地。フランスのコタンタン半島沖わずか24kmのサン・マロ湾に位置し,温暖な気候を利用してジャガイモ,トマト,ブロッコリーなどの市場園芸とジャージー種の乳牛による酪農が盛んである。観光・保養地としても有名。933年ノルマン人が占領し,1204年にイギリスが併合するまで統治したため,現在でもノルマン風のフランス語や法慣習が残っている。ピューリタン革命中はチャールズ2世が亡命し,1940-45年にはドイツ軍が占領した。中心都市は南岸のセント・ヘリア(サンテリエ)。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャージー島」の意味・わかりやすい解説

ジャージー島
じゃーじーとう
Jersey

ヨーロッパ大陸北西岸、イギリス海峡に浮かぶイギリス領チャネル諸島中最大の島。面積116平方キロメートル、人口7万6600(1981)。フランスのノルマンディー地方西岸から25キロメートルの地点にあり、現在でもノルマン系フランス語を話す人々も多い。ノルマンのイギリス征服以来、イギリス領となった。果実、ジャガイモを産し、ジャージー種乳牛の原産地として有名である。風光明媚(めいび)な観光地として発展している。

[小池一之]

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世界大百科事典(旧版)内のジャージー島の言及

【チャンネル[諸島]】より

…フランスではノルマンディー諸島Îles Normandesと呼ぶ。フランスのコタンタン(ノルマンディー)半島の西,サン・マロ湾の入口に位置し,ジャージー,ガーンジー,オルダニー,サークの主要4島から構成され,総面積195km2,人口約15万(1995)。古生代のアルモリカン山系に属して平たん地が広く,また温暖な海洋性気候のため,トマト,ジャガイモ,花卉,果樹の促成栽培とジャージー種,ガーンジー種の乳牛で知られる酪農が主産業となっており,イギリス本土市場へ出荷される。…

※「ジャージー島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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