スウォニムスキ(その他表記)Słonimski, Antoni

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スウォニムスキ」の意味・わかりやすい解説

スウォニムスキ
Słonimski, Antoni

[生]1895.10.15. ワルシャワ
[没]1976.7.4. ワルシャワ
ポーランド詩人エッセイスト。青年時代および 1939~51年の間を西ヨーロッパに過す。スカマンデル派の文学者たちと親交深く,その作品は知的で格調高い。形式は古典的。戦間期のエッセーは当時の文化状況を知るうえでの好資料である。 55年国家文学賞受賞。代表作に詩集『黒い春』 Czarna wiosna (1919) ,『格子のない窓』 Okno bez krat (35) ,"Wiek klęski" (45) ,戯曲『ワルシャワの黒人』 Murzyn warszawski (28) ,『家族』 Rodzina (34) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スウォニムスキ」の意味・わかりやすい解説

スウォニムスキ
すうぉにむすき
Antoni Słonimski
(1895―1976)

ポーランドの詩人、劇作家医者の家に生まれ、初め画家を志す。両大戦期のグループ「スカマンデル」の中心詩人の一人。はでではないが、抑制された叙情性のなかに人間の孤独、悲しみを歌う一方で、現代の政治問題をも風刺する鋭い感覚を備えている。詩に『ソネット』(1918)、『黒い春』(1919)、『格子(こうし)なき窓』(1935)などがあり、戯曲としては喜劇『家なき医者』(1931)、『家族』(1934)などがある。

[吉上昭三]

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