スタッカート

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百科事典マイペディア 「スタッカート」の意味・わかりやすい解説

スタッカート

音楽用語。スタカートとも。音をはっきり区切るために,音符時間を切りつめて後続の音との間に休みをとること。音符の上または下に符号をつけて表すか,staccato(略してstacc.)と記して指定。(図)→レガート
→関連項目バンドネオン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタッカート」の意味・わかりやすい解説

スタッカート
staccato

音楽用語。音と音とを続けないで分離して奏する演奏法で,レガート (切れ目なくなめらかに演奏すること) に対立する言葉。音符上に円点あるいは垂点 (ダッシュ) を記すことによって表わされる。円点の場合には,普通,本来音価の2分の1になり,垂点の場合にはもっと短く鋭く奏される。さらにスラーと円点との併用によって記されるメゾ・スタッカートは,各音符の価を十分に保たせるものであるが,音符をつなげて奏することなく,わずかに切って奏する。

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世界大百科事典(旧版)内のスタッカートの言及

【バイオリン】より

…弦に適切な振動を与えて美しい音色を得るためには,弓に腕の自然な重みだけをかけ,また弓が常に弦に対して直角に動くことが必要である。弓奏の技術は,弓を弦に常に密着させるレガート奏法から,各音の間で弓を一瞬止めるスタッカート,弓の弾力性を利用して弓を跳躍させるスピッカートやフライイング・スタッカートなどにいたるまで,多様な方法を含んでいる。また,バイオリンは基本的には旋律楽器であるが,2弦から4弦までを同時に奏する(4弦の場合2弦ずつに分ける)重音奏法もしばしば行われる。…

【ボーイング】より

…ボーイングには弓の使用部分と使い方によってさまざまな種類があるが,基本的には弓先から始まる運動である上げ弓up bow(Vの印)と,手元から始まる運動である下げ弓down bow(の印)とに大別される。レガートは一弓できわめて滑らかに奏し,音と音とを短く切るスタッカート奏法では手首から先を使い各音の間で弓を止める。さらに,弓を大きく使い各音をはっきり分離させるデタッシュ,弓先で固くスタッカートを行うマルトレ,弓の重心点で弾力性を利用して弓を跳躍させるスピッカートなどがある。…

※「スタッカート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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