ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スボボダ」の意味・わかりやすい解説
スボボダ
Svoboda, Ludvík
[没]1979.9.20. プラハ
チェコスロバキアの軍人,政治家。小農の家に生れ,第1次世界大戦に従軍しロシアに投降,同地で結成されたチェコスロバキア軍の中隊長となった。建国後軍事アカデミーの教官に就任,ナチスによる占領後は東モラビアで地下抵抗運動に参加。 1939年にポーランドを経てソ連へ行き,チェコスロバキア部隊を組織,ソ連軍とともに西部戦線を歴戦,45年コシツェ臨時政府とともに祖国に帰り,国防相に就任した。 48年共産党に入党,中央委員となったが,粛清のため追放され,52年に投獄された。釈放後 55~59年に軍事アカデミー院長,65年ソ連邦英雄の称号を受けた。 68年4月改革派に推されて大統領に就任,8月の5ヵ国軍侵入に際し,A.ドプチェクら指導者の釈放を求めてモスクワに乗込み,強硬に交渉した。その後,旧体制の復活した状況のもとで,事態の悪化を最小限に押える考慮から大統領の職にとどまっていたが,75年5月病気と老齢を理由に地位を G.フサークに譲った。
スボボダ
Svoboda, Josef
[没]2002.4.8. プラハ
チェコの舞台装置家。装置と照明を舞台芸術の有機的な要素と考え,さまざまな機器や技術を駆使して実験的な舞台づくりに取り組んだ。 1948年チェコ国立劇場の首席デザイナー。 1958年ブリュッセルの万国博覧会で行なった,映画の画面と実際の舞台の演技とを交互に見せながら物語を展開する「ラテルナ・マギカ」で知られる。イギリスのナショナル・シアターをはじめ,国際的にも活躍した。
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