スピード、ボルダリング、リードの3種目がある。スピードは高さ15メートルの壁を登り、その速さを競う。ボルダリングは高さ約3~5メートルの壁にさまざまな形のホールド(突起物)が設置され、複数の課題(コース)に挑んで完登した数を争う。制限時間内に到達した高さを競うリードは壁の高さが12メートル以上で、ルート途中にある金具にロープをかけて安全を確保しながら登る。2020年東京五輪は3種目の複合で行われ、各種目の順位を掛け合わせたポイントの少ない選手が上位になる。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
登山のロック・クライミング(岩壁登攀(とうはん))で使われる登攀技術をもとにした競技の総称。国際競技大会における種目には、(1)リード競技、(2)ボルダリング競技、(3)スピード競技があり、クライミングウォール(人工壁)、クライミングホールド(ホールド)、確保器、ハーネス、ロープ、カラビナ、クイックドロー(両端にカラビナのついた短いロープ)などの設備や用具を使い、登攀技術を競う。国際統括団体は国際スポーツクライミング連盟International Federation of Sport Climbing(IFSC)で、日本では公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会Japan Mountaineering and Sport Climbing Association(JMSCA。2017年に日本山岳協会から改称)が統括する。IFSC公認の国際大会としては、ワールドカップ・シリーズ、世界選手権、世界ユース選手権が行われている。日本では、2008年(平成20)から国民体育大会(国体)の山岳競技として、ボルダリング競技が正式種目に加わった。国体の競技は、2人で1チームを編成し、リードとボルダリングの2種目でチームどうしが競う複合競技として行われている。日本ではスピード種目は普及していない。
このような競技のほか、趣味として楽しむ運動に、人工の壁や岩を登るインドアクライミングやウォールクライミングがあり、これもスポーツクライミングとよぶことがある。2020年(令和2)2月時点で、国内の愛好者はおよそ60万人、全国にボルダリングジムが500か所以上ある。
[編集部 2020年3月18日]
リード専用に設計された高さ12メートル以上のオーバーハングの人工壁を利用し、クライマーは壁面の確保支点にロープをかけて安全を確保しながら、最高到達点を目ざして登る。選手は2人1組となり、1人はクライマーで、もう1人が地面でロープを確保する。クライマーが登攀ルートに沿って制限時間内に登った最高到達点によって順位が決定される。
[編集部 2016年9月16日]
高さ5メートルほどのボルダリング専用の人工壁にホールドとよばれる突起がつけられており、選手はロープを使用せず、ホールドを手がかりや足がかりとしながら、制限時間内に登る。一つの壁にはボルダーとよばれる複数のルート(課題)が設定されており、時間内に完登(かんとう)したボルダーの数や、ホールドごとに設けられたボーナスポイントの獲得点数などによって順位が決定される。
[編集部 2016年9月16日]
最上部からロープを垂らしたトップロープの状態の人工壁で行われる競技で、クライマーはトップロープによって安全が確保された状態で登る。予選は完登所要時間によって成績が決定され、上位16名が決勝ラウンドへ進出。決勝ラウンドは二人が同時に登り、先に到達したほうが勝者となり、最後まで勝ち残った二人で決勝を行う。人工壁には高さ10メートル競技用と15メートル競技用の2種類がある。
[編集部 2016年9月16日]
2019年に開催されたIFSCクライミング世界選手権大会では、男子複合およびボルダリング種目で楢崎智亜(ならさきともあ)(1996― )が優勝、女子複合およびボルダリング種目で野口啓代(のぐちあきよ)(1989― )が2位、女子リード種目で森秋彩(もりあい)(2003― )が3位となった。
2020年のオリンピック・東京大会(2021年開催)では、開催都市が実施を提案する追加種目5競技18種目の1競技として、スポーツクライミングが初めて採用された。種目はリード、ボルダリング、スピードの複合種目で男女の2種目。東京・お台場(江東(こうとう)区)の青海(あおみ)アーバンスポーツパークで開催され、男子は楢崎智亜が4位、女子は野中生萌(のなかみほう)(1997― )が銀メダル、野口啓代が銅メダルを獲得した。
[編集部 2022年2月18日]
(場野守泰 ライター/2016年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
(2015-10-1)
「フリークライミング」のページをご覧ください。
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