日本大百科全書(ニッポニカ) 「セイヨウタンポポ」の意味・わかりやすい解説 セイヨウタンポポせいようたんぽぽ[学] Taraxacum officinale Web. キク科(APG分類:キク科)の多年草。ヨーロッパ原産の帰化植物で、今日では都市の空き地に広く増殖し、都市化の指標とされる。在来種のタンポポに似るが、外総包片が反り返ることから容易に区別できる。花は春を中心に一年中咲き続け、受精することなく、無性的に種子をつける(無融合生殖)。痩果(そうか)は褐色。ヨーロッパでは全草を薬用とする。また、葉を軟白してサラダとする栽培品種がある。同属の帰化植物に、痩果の赤いアカミタンポポがあり、やはり外総包片が反り返る。[森田龍義 2022年3月23日][参照項目] | タンポポ セイヨウタンポポ〔標本画〕 セイヨウタンポポの花〔形態〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セイヨウタンポポ」の意味・わかりやすい解説 セイヨウタンポポTaraxacum officinale; dandelion; milk-gown キク科の多年草。ヨーロッパ原産のタンポポであるが,日本にも帰化植物として路傍や市街の空地に雑草化していて,現在では在来種が駆逐されたような状態の地方もある。頭状花は黄色で径3~4cmあり,総包の外片が著しく外にそり返って垂れ下がっている点で日本産のタンポポ類と区別できる。ヨーロッパではサラダなど食用とすることもあるが,今日では南北アメリカやアジア各地などで帰化し,代表的な雑草となっている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報