改訂新版 世界大百科事典 「セルウィウストゥリウス」の意味・わかりやすい解説
セルウィウス・トゥリウス
Servius Tullius
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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伝承上の古代ローマ第6代目の王。前代の王タルクィニウス・プリスクスの女婿。ローマを四つの都市地区(トリブス)と26の田園地区に分け、さらに市民を財産の多寡によって階級区分し、それを基礎に兵役義務と民会(兵員会)の投票権を定めたと伝えられる。だが、この改革は実際は紀元前5世紀なかば以降のもので、この王の業績に帰したとみる見方も有力である。また平民のための立法を行い、ローマに初めて城壁を設け、ディアナとフォルトゥナの神殿を建てたともいわれる。娘トゥリア、すなわちローマ最後の王タルクィニウス・スペルブスの妻に殺された。
[長谷川博隆]
前578?~前535?
古代ローマ第6代の王。ローマ最古の市壁の建設はこの王に帰せられ,信憑性に乏しいが,パトリキ,プレブスの身分闘争に終止符を打つためケントゥリア会(兵員会)を創設したと伝えられる。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…ケントゥムcentum(100)に由来し,前者はヘレディウム(2ユゲラの世襲地)の100倍,後者は百人隊が原義。歴史上重要なのはセルウィウス・トゥリウス王の創始というケントゥリア組織で,財産を基準に市民をクラシスに格付けて軍務を課し,さらにケントゥリアに所属させた。構成は騎兵が18,歩兵の5クラシスが80,20,20,20,30,貧困市民が1,らっぱ手と工匠が各2で,計193ケントゥリア。…
…そのうえローマ人は民族的誇りから自民族の歴史をギリシアの神話と結びつける傾向が強く,そこからトロイア起源説とアエネアス伝説がつくり出された。それによるとアエネアスの子孫のロムルスとレムスという双子の兄弟の前者が初代の王となり,これに続いて,ヌマ・ポンピリウス,トゥルス・ホスティリウス,アンクス・マルキウス,タルクイニウス・プリスクス,セルウィウス・トゥリウスおよびタルクイニウス・スペルブスの6人の王が立ったという(ローマ七王)。伝説はローマの建設を,前814,前753,前751,前748,前729年などと伝えている。…
※「セルウィウストゥリウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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