デジタル大辞泉 「ソチミルコ」の意味・読み・例文・類語 ソチミルコ(Xochimilco) メキシコの首都メキシコシティーの一地区。市街中心部の南約20キロメートルに位置する。アステカ王国時代に湖上都市として栄え、スペイン人による征服後に干拓が進められた。今も縦横に走る運河網が残り、多くの観光客が訪れる。1987年に「メキシコシティー歴史地区とソチミルコ」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「ソチミルコ」の意味・わかりやすい解説 ソチミルコXochimilco メキシコ中部,メキシコ市の南約24kmにある観光地。アステカ時代にはテスココ湖畔に浮島(チナンパ耕作)が造られていたことで知られている。ソチミルコは〈花畑〉の意。運河から運河を行き交う小舟で,花や食物,みやげ物が売られ,観光客も独特の遊覧船で水上庭園を楽しんでいる。メキシコ市中心部からバス,市電が通じている。執筆者:栗原 尚子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソチミルコ」の意味・わかりやすい解説 ソチミルコXochimilco メキシコ中部,メキシコ市南部,ソチミルコ地区の行政中心地。スペインによる征服以前には,アステカ民族の湖上都市として繁栄したところで,彼らは湖上に細枝で編んだ筏を浮べ,その上に土を盛ってそこで果樹,野菜,花などを栽培した。これはチナンパ (浮遊菜園) と呼ばれたが,やがて植物の根が湖底に達し,チナンパは固定され,島となった。植民地時代以降この地域一帯の干拓が進められた結果,現在は市の北方に小さなソチミルコ湖が残るだけであるが,市内には迷路状の運河があり,小舟による運河めぐりが多数の観光客を集めている。メキシコ市大都市圏の一部で,メトロポリタン自治大学の分校がある。メキシコ市の旧市街とともに,1987年世界遺産の文化遺産に登録。人口 21万 7481 (1980) 。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソチミルコ」の意味・わかりやすい解説 ソチミルコそちみるこXochimilco メキシコ中部、メキシコ市南郊の水郷地帯にある都市。ソチミルコ湖に臨む保養地として知られる。人口36万4647(2000)。地名は「花の園」の意で、水上の筏(いかだ)に花を栽培したことにちなむ。乾燥の厳しい国にある水郷地帯として多くの観光客を集め、ヤナギの茂る水路を客を乗せた屋形船が行き交う。1968年のオリンピックにはソチミルコ湖がボート競技場として利用された。メキシコ市から鉄道が通じる。この都市は1987年にメキシコ市の歴史地区とともに世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。[高木秀樹] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例