タイニン(読み)たいにん(英語表記)Tayninh

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイニン」の意味・わかりやすい解説

タイニン
たいにん
Tayninh

ベトナム南部、タイニン省(人口96万5000。1999)の省都ホー・チ・ミン市北西90キロメートル、バム・コ・ドン川左岸に位置する。人口3万2881(1989)。国道22号線が通じる。1920年に誕生した新興宗教カオダイ教の本拠地で、「眼(め)」を御神体とした壮麗な建物がある。また近くのヌイバーデン山の頂上バラモン教の寺がある。周辺はゴム園が多い。カンボジアに近いため19世紀後半以後反仏運動の拠点となり、またベトナム戦争中も解放戦線の力の強い地域であった。

[菊池一雅]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイニン」の意味・わかりやすい解説

タイニン
Tay Ninh

ベトナム南部,タイニン省中部の都市。ホーチミン市の北西約 80km,バムコドン川の左岸にある。農業地帯の商業中心地で,ゴム,米,サトウキビ,ココナッツ木材などを集散する。 1926年に創始された新興宗教カオダイ教の信仰中心地で,市内にはその本部がある。ホーチミン市からカンボジアへ通じる道路が通る。

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