タイニン(英語表記)Tay Ninh

デジタル大辞泉 「タイニン」の意味・読み・例文・類語

タイ‐ニン(Tay Ninh)

ベトナム南部、タイニン省都市。同省の省都ホーチミン北西約90キロメートルに位置し、カンボジアとの国境に近い。新興宗教カオダイ教の本拠地であり、総本山カオダイ教寺院ほか、北東郊にはバーデン山がある。また、ベトナム戦争中に解放戦線の本拠地が置かれた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「タイニン」の意味・わかりやすい解説

タイニン
Tay Ninh

ベトナム南部の都市。タイニン省の省都。人口約3万。ホー・チ・ミン(旧,サイゴン)市の北西約94km,カンボジア国境に近い。付近ゴム園が多いが,ベトナム戦争の被害を大きく受けた。新興宗教カオダイ(高台)教の本山のある市として有名。東西のいくつもの宗教を混合したもので,〈天眼〉をもって神の象徴とし,主として南部ベトナムを中心に多くの信者を集めている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイニン」の意味・わかりやすい解説

タイニン
たいにん
Tayninh

ベトナム南部、タイニン省(人口96万5000。1999)の省都。ホー・チ・ミン市の北西90キロメートル、バム・コ・ドン川左岸に位置する。人口3万2881(1989)。国道22号線が通じる。1920年に誕生した新興宗教カオダイ教の本拠地で、「眼(め)」を御神体とした壮麗な建物がある。また近くのヌイバーデン山の頂上バラモン教の寺がある。周辺はゴム園が多い。カンボジアに近いため19世紀後半以後反仏運動の拠点となり、またベトナム戦争中も解放戦線の力の強い地域であった。

[菊池一雅]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タイニン」の意味・わかりやすい解説

タイニン
Tay Ninh

ベトナム南部,タイニン省中部の都市。ホーチミン市の北西約 80km,バムコドン川の左岸にある。農業地帯の商業中心地で,ゴム,米,サトウキビ,ココナッツ木材などを集散する。 1926年に創始された新興宗教カオダイ教の信仰中心地で,市内にはその本部がある。ホーチミン市からカンボジアへ通じる道路が通る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android