化学辞典 第2版 「テルピネオール」の解説
テルピネオール
テルピネオール
terpineol
C10H18O(154.25).p-メンタン骨格をもつモノテルペンアルコール.スギの葉の精油に(R)-α-テルピネオール(p-menth-1-en-8-ol)が見いだされた.その後,β-テルピネオール(p-menth-8-en-1-ol),γ-テルピネオール(p-menth-4-en-1-ol),そのほか多数の立体異性体が,ヨモギ科Artemisia,クスノキ科Cinnamomum,ユーカリ科Eucalyptus,その他の精油から分離同定されている.テルピノールをリン酸を用いて脱水すると,これらの混合物が生じる.これはライラックのような香気をもち,香料に用いられる.(R)-α-テルピネオールは融点37 ℃,沸点104 ℃(2 kPa).+100.5°(エタノール).0.9475.1.4819.LD50 4300 mg/kg(ラット,経口).β-テルピネオールは融点32~33 ℃,沸点209~210 ℃(100 kPa).0.919.1.4747.γ-テルピネオールは融点68~70 ℃.0.8948.1.4628.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報