デスピオ(読み)ですぴお(その他表記)Charles Despiau

デジタル大辞泉 「デスピオ」の意味・読み・例文・類語

デスピオ(Charles Despiau)

[1874~1946]フランス彫刻家ロダンに認められて石彫助手となる。のち、古典的で静穏な作風を示した。

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精選版 日本国語大辞典 「デスピオ」の意味・読み・例文・類語

デスピオ

  1. ( Charles Despiau シャルル━ ) フランスの彫刻家。ロダン晩年の助手。古典的作風で、特に女性肖像にすぐれた作品を残す。(一八七四‐一九四六

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デスピオ」の意味・わかりやすい解説

デスピオ
ですぴお
Charles Despiau
(1874―1946)

フランスの彫刻家。モン・ド・マルサンに生まれる。1891年パリに出て装飾美術学校と美術学校に学んだのち、彫刻家リュシアン・シュネッグ(1864―1904)に師事。サロン出品作『ポートレート』で認められ、1907年から14年までロダン晩年の助手をつとめた。しかし、ロダンの情念的な装飾表現からは離れ、単純化した面の構成による静謐(せいひつ)な造形を追求し、ギリシアの古典に学びながらも、近代的な知性を感じさせる。絵葉書着色などで生計をたてながら、近所の人たちをモデルに制作した『ドラン夫人』『クラクラ』など滋味あふれる肖像のほかに、晩年には『アッシア』などの大作も手がけた。

[三田村畯右]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デスピオ」の意味・わかりやすい解説

デスピオ
Despiau, Charles

[生]1874.11.4. モンドマルサン
[没]1946.10.28. パリ
フランスの彫刻家。 15歳頃から彫刻家を志し,1891年パリに出て,装飾美術学校とエコール・デ・ボザールに学ぶ。 1907年のサロンに出品した少女の胸像『ポーレット』がロダンに認められ,以後7年間ロダンの助手として働く。女性の裸像,青年像,胸像に主題を限り,端正で典雅な古典的造形により,憂愁を内に秘めた現代的感性を表現した。代表作は『ドラン夫人』 (1923~26) の連作

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百科事典マイペディア 「デスピオ」の意味・わかりやすい解説

デスピオ

フランスの彫刻家。モン・ド・マルサン生れ。奨学金を得てパリの装飾美術学校,次いで国立美術学校に学ぶ。1898年サロンに初出品。1907年《ポーレット》でロダンに認められ,助手になる。単純化された端正で優雅な肖像彫刻を制作した。

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