データマイニング(英語表記)data mining

翻訳|data mining

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「データマイニング」の意味・わかりやすい解説

データマイニング
data mining

人工知能機械学習,統計(→統計学)などの技術を統合して,膨大なデータ(→ビッグデータ)から有用な知識(パターンや構造。→パターン認識)を発掘する技術。対象の違いにより,テキストマイニング自然言語テキストが対象),ウェブマイニング(ウェブデータが対象),系列パターンマイニング(時系列などの系列データが対象),グラフマイニング(グラフ構造データが対象。→グラフ理論)などに分けられる。データマイニングプロセスは,(1) データの同定,収集,選択,(2) 欠損値の補完,異常値処理などのデータ洗浄による整形や,プライバシー保護などの前処理,(3) データからのパターンの抽出,(4) 結果解釈と評価,の 4ステージに大別される。このうち (2)の前処理は,データマイニングの品質を高めるため重要であるとされる。また (3)は知識発掘の中心であり,相関情報量,ベイズモデル(→パラメータ推定法)などさまざまな統計的手法を用いて研究開発されてきた。データマイニングの初期の研究成果として,アメリカ合衆国スーパーマーケットチェーンのデータから,一見関連のなさそうな紙おむつビールが同時に購入されていることを発見した例が知られる。調査の結果,母親に頼まれておむつを買いに来た父親がついでにビールを買ったり,重くてかさばる消費財を力のある父親がいつもいっしょに買ったりする,などの理由で同時に購入されていたとわかった。(→知識工学

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android