ところで(読み)トコロデ

デジタル大辞泉 「ところで」の意味・読み・例文・類語

ところで[接]

[接]接続助詞「ところで」から》
いったん言葉を切って、話題を変えるとき用いる。ときに。それはそれとして。「ところであなたはどうします」

㋐それで。ゆえに。
「其のくじに一くじが出たぞ。―臣下共が、今年ばかり代を御もちあらうかと」〈蒙求抄・一〉
㋑けれども。だが。
「こなたへは参り候ふまいといふぞ。―三度まで行かれたぞ」〈蒙求抄・一〉
[類語]さてこそそれでこそそれでそこでさて時にそれはさておきそれはそれとしてそれはそうと

ところで[接助]

[接助]形式名詞「ところ」+格助詞「で」から》過去の助動詞「た」の終止形に付く。ある事態が起こっても、何もならないか、または、好ましくない状態をひき起こすことを予想させる意を表す。…しても。…たとしても。「警告を発したところで聞き入れはすまい」「たとえ勝ったところで後味の悪い試合だ」
[補説]「ところで」は中世後期以降用いられ、初めは順接の確定条件を表した。「人多い―見失うた」〈虎明狂・二九十八〉。近世後期になって、逆接の確定または仮定条件が生まれた。近代以降は、もっぱら逆接の意にのみ用いられ、「ところが」の領域をも占めるようになった。現代語では、「たとえ」「よし」「よしんば」などの副詞と呼応して用いられることが多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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