トロアリビエール(英語表記)Trois Rivières

改訂新版 世界大百科事典 「トロアリビエール」の意味・わかりやすい解説

トロア・リビエール
Trois Rivières

カナダケベック州南部の都市。英語名はスリー・リバーズThree Rivers。大都市域人口14万2201(2005)。1610年にフランス人が入植インディアン,毛皮商人,宣教師,航海者,兵士らが集まって毛皮取引などを行った,カナダで最も古い歴史をもつ町の一つ。モントリオールとケベックの中間点のセント・ローレンス川北岸に位置し,古くから河川交通拠点としても重要。水力発電も行われる。製紙製材木材加工などの中心地。住民のほとんどはフランス系である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トロアリビエール」の意味・わかりやすい解説

トロアリビエール
Trois-Rivières

カナダ,ケベック州南部にある都市。ケベックの南西 126km,セントローレンス川北岸,セントモーリス川との合流地点に位置する。1634年フランスの探検家サミュエル・ド・シャンプランにより開かれ,セントローレンス川に三つの流れとなって注ぐセントモーリス川にちなみ命名された。カナダで最も古い居住地の一つで,1857年に市制施行。郊外 10kmにあるセントモーリス溶鉱炉は 17世紀につくられたもの。セントモーリス川の水力発電と周辺の林産資源を活用し,20世紀に入りパルプ製紙工業が発達。世界でも有数の新聞用紙生産地となった。そのほか鉄器,織物衣料,電気器具も生産され,木材,穀物石綿化学製品の取り引きも行なわれる。市民のほとんどがフランス系。人口 13万1338(2011)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トロアリビエール」の意味・わかりやすい解説

トロア・リビエール
とろありびえーる
Trois Rivières

カナダ、ケベック州南部の都市。英語名スリー・リバースThree Rivers。人口4万6264(2001)。セント・モーリス川が3本に分岐し、セント・ローレンス川に流入する地点に位置する。1610年に毛皮取引地としてフランス人が入植、その後、製紙、製材、木材加工、鋳物などの工業が発達した。とくに国内パルプ、製紙工業の中心地の一つとして有名。また、豊富な水力資源を利用して化学、電気工学、精密工業、金属工業なども行われている。住民のほとんどはフランス系で、カナダでもっとも古い歴史をもつ町の一つである。

[山下脩二]

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