ドゥアラ(読み)どぅあら(英語表記)Douala

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドゥアラ」の意味・わかりやすい解説

ドゥアラ
どぅあら
Douala

中部アフリカ、カメルーン南西部の都市。ギニア湾の奥に位置する。同国最大の都市で、人口149万4700(2001推計)、213万1832(2010推計)。首都ヤウンデがこれに次ぐ。同国の経済を支える商工業の中心都市で、その経済圏は隣国中央アフリカチャドに及ぶ。海空の国際港があり、国内各地と道路、鉄道で結ばれる交通の要衝でもある。1884年ドイツの探検家ナハティガルGustav Nachtigal(1834―1885)がドイツ領カメルーンの本拠地とし、1855~1901年その首都となり、以後は経済活動の拠点として発展した。市街はウーリー川を挟んで東西に分かれる台地上を占める。ウーリー川の東岸に沿って港湾施設が並び、それに接して中心業務地区がある。東部郊外には工業地区があり、機械、繊維、食品、化学などの工場が集中する。人口流入による膨張が急なため、住宅、教育、失業、環境汚染、防災など多くの都市問題を抱えている。

門村 浩]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドゥアラ」の意味・わかりやすい解説

ドゥアラ
Douala

カメルーン南西部,ギニア湾支湾のボニー湾にのぞむ港湾都市。地方行政の行政庁所在地。ヤウンデ西方約 200kmに位置。同国第1の港をもち,フランス系資本を中心に工場,商社が集中。木材カカオ,コーヒー,やし油,ゴムなどを輸出。ビール醸造,食品加工,織物,建築資材,金属,ガラス,プラスチックなどの工場があり,西アフリカの工業中心地の一つ。 1800年頃ドゥアラ族がヨーロッパ人と通商,60年代にドイツの商社が進出,1901~16年ドイツ領カメルーンの首都,40~46年はドゴールによる自由フランス支配地域の首都であった。古来の文化,植民地時代の文化が,現代文化と混在している。人口 81万 (1987推計) 。

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