ナリチク(読み)なりちく(英語表記)Нальчик/Nal'chik

デジタル大辞泉 「ナリチク」の意味・読み・例文・類語

ナリチク(Nal'chik/Нальчик)

ロシア連邦南西部、カバルダバルカル共和国首都カフカス山脈北麓エリブルースへの玄関口にあたり、テレク川の支流ナリチク川沿いに位置する工業都市鉱泉があり、療養地としても知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナリチク」の意味・わかりやすい解説

ナリチク
なりちく
Нальчик/Nal'chik

ロシア連邦南西部に位置し、同連邦に属するカバルディノ・バルカリア共和国の首都。人口23万4700(1999)。カフカス山脈北麓(ほくろく)の丘陵を刻むナリチク川(カスピ海に注ぐテレク川支流)に臨む。この国最大の工業都市で、「北カフカス電気機械工場」があるほか、遠隔操作機器、冶金(やきん)、化学などの工場があり、大学、郷土館が置かれている。カフカス山脈への登山基地、鉱泉浴や高原の転地療養地としても知られる。1882年ロシアの要塞(ようさい)として発足し、1921年市が創設された。

渡辺一夫

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改訂新版 世界大百科事典 「ナリチク」の意味・わかりやすい解説

ナリチク
Nal'chik

ロシア連邦の南西部にあるカバルディノ・バルカル共和国の首都。大カフカス山脈の北麓に位置し,人口27万2776(2004)。1818年ロシア帝国の要塞として建設され,その南下拠点となる。十月革命後,1921年カバルダ自治州の州都,36年自治共和国の首都となった。冶金,工作機械電気機器食品工業が盛ん。保養地旅行・登山の基地としても知られる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナリチク」の意味・わかりやすい解説

ナリチク
Nal'chik

ロシア南西部,北カフカス,カバルダバルカル共和国の首都。大カフカス山脈中部北麓にあり,テレク川水系ナリチク川にのぞむ。 1818年ロシアの要塞として建設された。ロシア革命後発展し,現在,冶金 (モリブデン) ,機械,化学,食品などの工業が盛ん。共和国の教育・文化中心地で,カバルダバルカル大学 (1957) ,カバルダバルカル研究所,郷土博物館,劇場などがある。北カフカスの鉱泉地帯に位置し,保養地として知られ,また大カフカスへの登山・観光基地ともなっている。ロストフナドヌーとアゼルバイジャンの首都バクーを結ぶ幹線鉄道から分岐する支線の終点で,ハイウェーが通る。空港もある。人口 24万95(2010)。

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世界大百科事典(旧版)内のナリチクの言及

【カバルディノ・バルカル[共和国]】より

…面積1万2500km2,人口75万3000(1989)。首都はナリチク。1921年9月カバルダ自治州が設けられ,22年1月カバルディノ・バルカル自治州に改編,36年12月5日自治共和国となった。…

【カフカス[山脈]】より

…雪線は標高2800~3500m,山腹は広葉樹林帯,針葉樹林帯,高山草原帯など植物の垂直変化がよく観察される。地下資源は豊富で,エリブルス山北麓のナリチク付近でモリブデン,タングステン,亜鉛,スズなどが採掘されるほか,石油,石炭,大理石,重晶石などが知られる。カフカス越えの南北交通路にはグルジア軍用道路,オセティア軍用道路の2本があるが,両者とも標高2500m前後の峠を越えなければならず,夏季以外の通行は困難である。…

※「ナリチク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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