ナリチク(読み)なりちく(英語表記)Нальчик/Nal'chik

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナリチク」の意味・わかりやすい解説

ナリチク
なりちく
Нальчик/Nal'chik

ロシア連邦南西部に位置し、同連邦に属するカバルディノ・バルカリア共和国の首都。人口23万4700(1999)。カフカス山脈北麓(ほくろく)の丘陵を刻むナリチク川(カスピ海に注ぐテレク川支流)に臨む。この国最大の工業都市で、「北カフカス電気機械工場」があるほか、遠隔操作機器、冶金(やきん)、化学などの工場があり、大学、郷土館が置かれている。カフカス山脈への登山基地、鉱泉浴や高原の転地療養地としても知られる。1882年ロシアの要塞(ようさい)として発足し、1921年市が創設された。

渡辺一夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナリチク」の意味・わかりやすい解説

ナリチク
Nal'chik

ロシア南西部,北カフカス,カバルダバルカル共和国の首都。大カフカス山脈中部北麓にあり,テレク川水系ナリチク川にのぞむ。 1818年ロシアの要塞として建設された。ロシア革命後発展し,現在,冶金 (モリブデン) ,機械,化学,食品などの工業が盛ん。共和国の教育・文化中心地で,カバルダバルカル大学 (1957) ,カバルダバルカル研究所,郷土博物館,劇場などがある。北カフカスの鉱泉地帯に位置し,保養地として知られ,また大カフカスへの登山・観光基地ともなっている。ロストフナドヌーアゼルバイジャンの首都バクーを結ぶ幹線鉄道から分岐する支線の終点で,ハイウェーが通る。空港もある。人口 24万95(2010)。

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