ナルディーニ(読み)なるでぃーに(英語表記)Pietro Nardini

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナルディーニ」の意味・わかりやすい解説

ナルディーニ
なるでぃーに
Pietro Nardini
(1722―1793)

イタリアバイオリン奏者、作曲家。1734~40年パドバでタルティーニに師事したのち、故郷リボルノで活躍したが、62~65年シュトゥットガルト宮廷楽団に属し、69年にはフィレンツェの宮廷楽団楽師長となり、93年に同地で没するまでその地位にとどまった。バイオリン協奏曲やトリオ・ソナタ、バイオリン・ソナタを多数残したが、とくにカンタービレの美しさで知られたバイオリンの名手であった。レオポルト・モーツァルトはそのバイオリン演奏の「音の美しさ、純粋さ、均質性」を称賛している。

樋口隆一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナルディーニ」の意味・わかりやすい解説

ナルディーニ
Nardini, Pietro

[生]1722.4.12. リボルノ
[没]1793.5.7. フィレンツェ
イタリアのバイオリニスト,作曲家。 G.タルティーニの高弟。 1753~67年シュツットガルトの宮廷で独奏者と合奏長をつとめたのちイタリアに帰り,70年トスカナ大公の宮廷楽団の合奏長に就任作品は約 10曲のバイオリン協奏曲のほか,バイオリン・ソナタ,弦楽四重奏曲など。

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