ノボロシースク(読み)のぼろしーすく(英語表記)Новороссийск/Novorossiysk

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノボロシースク」の意味・わかりやすい解説

ノボロシースク
のぼろしーすく
Новороссийск/Novorossiysk

ロシア連邦南部、クラスノダール地方の港湾都市人口20万6900(2003推計)。黒海北東岸のツェメス湾(別名ノボロシースク湾)の奥に位置する。背後には標高500メートル級の丘陵を背負い、冬季には強い季節風「ボラ」が吹く現象がみられる。港は不凍港。艦船建造・修理、セメント近郊に大きな石灰岩採掘場がある)、機械組立てなどの工場がある。1838年にロシアの要塞(ようさい)として創設され、セメント工業と小麦輸出により繁栄した。第二次世界大戦中の1942~43年には、赤軍がこの地でドイツ軍に対して善戦した。その記念碑や廟(びょう)がハコ岬に建てられているほか、郷土博物館が置かれている。

渡辺一夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノボロシースク」の意味・わかりやすい解説

ノボロシースク
Novorossiysk

ロシア南西部,北カフカス,クラスノダール地方の都市。クラスノダールの西南西約 100km,黒海北東岸ツェメス湾の湾奥にある港湾都市。 1838年要塞として建設され,88年鉄道が通じてから北カフカスの穀物積出港として発展。現在も黒海沿岸の主要港の一つで,軍港もあり,造船所が立地する。ほかにセメント,機械 (冷蔵庫,穀物エレベータ) ,水産加工製粉などの工業がある。クラスノダールと鉄道,ハイウェーで連絡。人口 24万1788(2010)。

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