ハエン(読み)はえん(英語表記)Jaén

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハエン」の意味・わかりやすい解説

ハエン
はえん
Jaén

スペイン南部、アンダルシア地方、ハエン県の県都人口11万2590(2001)。グアダルキビル川上流の支流左岸、標高570メートルの地にある。ローマ時代にアウリンクスAurinxとよばれて銀鉱山として知られ、イスラム時代に小王国ハヤンJayyanの要塞(ようさい)都市として建設された。中世には皮革、絹の製造で栄え、1248年以来司教管区の首都。旧市街にはルネサンス様式の大寺院など中世の建築物が残る。オリーブ油生産を主とする農業地帯の中心地で、周辺には大土地所有の農場が多い。

田辺 裕・滝沢由美子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハエン」の意味・わかりやすい解説

ハエン
Jaén

スペイン南部,アンダルシア州,ハエン県の県都。グラナダ北北西約 70kmに位置する。町の歴史は古代ローマ時代にさかのぼり,イスラム時代にはこの地方の行政中心地として繁栄した。 1246年キリスト教徒により再征服。聖カタリナ城 (12世紀) と大聖堂 (1540着工,18世紀完成) がある。オリーブなど農産物集散地で,オリーブ油,金属製品などの生産が行われる。人口 10万 1938 (1991推計) 。

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