ハヌカ(その他表記)Hanukkah

翻訳|Hanukkah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハヌカ」の意味・わかりやすい解説

ハヌカ
Hanukkah

ユダヤ教年中行事の一つ。ヘブライ語で奉献,奉納を意味する。ユダヤ教の理想を再確認し,特に,異教徒によってけがされたエルサレムの第2神殿を奪回したことを祝う祭り。ユダヤ暦の 9月25日(グレゴリオ暦で 12月頃)から 8日間にわたる祭りの間に毎日 1本ずつろうそくがともされ,光の祭りともいわれる。マカベア書によると,前165年,ユダヤ人のギリシア化(ヘレニズム化)を強行したセレウコス朝シリアのアンチオコス4世エピファネスに勝利したことを祝うため,ユダス・マカバイオスによって定められた。ユダス・マカバイオスの命によって神殿は清められ,新しい祭壇が設けられ,キスレウ(キスレブ Kislev,ユダヤ暦 9月)の 25日に奉献された。ユダヤ教の聖典タルムードによると,ユダス・マカバイオスが神殿に入ったとき,けがされていない聖油は小さなかめ一つだけであった。たった 1日分しかないその聖油に火をつけてみると,神殿が奉献されるまでの 8日間燃え続けたという。その言い伝えにちなみ,祭りの期間が 8日間と定められた。祭りで最も重要なのは,8枝(または 9枝)の燭台ハヌキアに火をともすことである。今日のイスラエルではハヌカは国民休日と定められており,イスラエル議会などの著名な建物の上にはハヌキアが飾られる。期間中は聖油の奇跡にちなみ,ラトケス(ポテトパンケーキ)やスフガーニーヤー(ジャム入りドーナツ)など油で揚げた菓子を食べる。トランプ遊びが一般的に行なわれ,子供たちはドレイデル(ヘブライ語で sevivon)と呼ばれる 4面に文字の書かれたこまで遊ぶ。

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