バナリテ(英語表記)banalité; bannus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バナリテ」の意味・わかりやすい解説

バナリテ
banalité; bannus

ヨーロッパ,特に中世のフランス,ドイツで,荘園領主が独占的に所有する設備の使用を領民に強制した領主権。「禁制権」と訳される。封建地代一種とみなされる。領主は,領民の日常生活に必要な設備を独占的に所有,これを領民に強制的に使用させ使用料を徴収した。この設備には,パン焼き窯,製粉場(水車小屋),ブドウ圧搾設備,羊毛縮絨(しゅくじゅう)場,染色設備,製材場などが含まれ,領民がこれらの施設を所有することは禁じられた。これら設備は荘園制衰退とともに富農に賃貸される例も多かった。

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