バビアナ(英語表記)baboon-root
Babiana

デジタル大辞泉 「バビアナ」の意味・読み・例文・類語

バビアナ(〈ラテン〉Babiana)

アヤメ科球根草。南アフリカ原産。高さ約30センチ。春に、赤・紫・白色などの花をつける。

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精選版 日本国語大辞典 「バビアナ」の意味・読み・例文・類語

バビアナ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] babiana ) アヤメ科の多年草。南アフリカ原産。高さ二〇~二五センチメートル。葉は剣状で、四月頃、花茎先端穂状に一〇個ほどの花を上向きにつける。花は藤色が主。ほざきあやめ。

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改訂新版 世界大百科事典 「バビアナ」の意味・わかりやすい解説

バビアナ
baboon-root
Babiana

アヤメ科ホザキアヤメBabiana球根植物ヒヒのオランダ語Baviaanに由来し,属名および英名はヒヒが本種の球根を好んで食べるためついた。ほとんどが南アフリカに分布し,約30種が知られているが,日本には僅少種しか導入されていない。形はフリージアなどによく似ているが,やや広葉でずんぐりした生育型で,葉にうぶ毛があるのと,花に鮮やかな青紫色があるのが特徴といえる。秋植えで半耐寒性,切花,鉢物に利用される。開花期は露地で5月,温室作りは3月ごろ。この属の代表的な種はホザキアヤメB.stricta(Thunb.)Ker-Gawl.で,花茎は高さ15~30cm,花は青・紫・藤桃・赤紫・白色など変化に富む。ほかにバビアナ・プリカタB.plicata Ker-Gawl.やバビアナ・ビロサB.villosa Ker-Gawl.などがある。栽培はフリージアに準じてよいが,耐寒性はフリージアより強い。よく陽光にあて,がんじょうに育てると枝花まで咲いて,長期間,花を楽しむことができる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バビアナ」の意味・わかりやすい解説

バビアナ
ばびあな
[学] Babiana stricta Ker-Gawl.

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の秋植え球根草。草姿は同じアヤメ科のフリージアに似ており、花形からホザキアヤメともいう。葉は剣状で細長く、縦ひだと密毛がある。4月ころ、高さ20~30センチメートルの花茎を出し、穂状に10~12個の花を上向きにつける。花色は紫色が多く、ほかに赤、白、淡黄白色などがある。南アフリカ原産。鉢植えや切り花用として栽培される。繁殖は分球か実生(みしょう)により、10月ころ、日当り排水のよい場所に植え、覆土は約5センチメートルとする。中部地方以西では露地栽培も可能であるが、関東地方では霜よけが必要である。夏に葉が枯れてきたら掘り上げ、よく乾燥して貯蔵するか、鉢のまま水をきり、秋まで置く。

[平城好明 2019年5月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バビアナ」の意味・わかりやすい解説

バビアナ
Babiana stricta; baboonroot

アヤメ科の多年草。南アフリカの原産で,観賞用に栽培し特に春の鉢植として普及している。ホザキアヤメの和名もあるがあまり使われない。葉はアヤメ科としては幅が広く,縦に何条もの筋が目立つ。春に,高さ 20~30cmの毛の多い花茎を出し,穂状に紫色6弁 (外・内花被片各3枚) の花を数個つける。花は平開せず漏斗状に咲き,短い3本のおしべがある。耐寒性は弱いので日本本土では露地の越冬は困難である。

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