バビアナ(読み)ばびあな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バビアナ」の意味・わかりやすい解説

バビアナ
ばびあな
[学] Babiana stricta Ker-Gawl.

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の秋植え球根草。草姿は同じアヤメ科のフリージアに似ており、花形からホザキアヤメともいう。葉は剣状で細長く、縦ひだと密毛がある。4月ころ、高さ20~30センチメートルの花茎を出し、穂状に10~12個の花を上向きにつける。花色は紫色が多く、ほかに赤、白、淡黄白色などがある。南アフリカ原産鉢植えや切り花用として栽培される。繁殖は分球か実生(みしょう)により、10月ころ、日当り排水のよい場所に植え、覆土は約5センチメートルとする。中部地方以西では露地栽培も可能であるが、関東地方では霜よけが必要である。夏に葉が枯れてきたら掘り上げ、よく乾燥して貯蔵するか、鉢のまま水をきり、秋まで置く。

[平城好明 2019年5月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バビアナ」の意味・わかりやすい解説

バビアナ
Babiana stricta; baboonroot

アヤメ科の多年草。南アフリカの原産で,観賞用に栽培し特に春の鉢植として普及している。ホザキアヤメの和名もあるがあまり使われない。葉はアヤメ科としては幅が広く,縦に何条もの筋が目立つ。春に,高さ 20~30cmの毛の多い花茎を出し,穂状に紫色6弁 (外・内花被片各3枚) の花を数個つける。花は平開せず漏斗状に咲き,短い3本のおしべがある。耐寒性は弱いので日本本土では露地越冬は困難である。

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