バビントン石(読み)バビントンせき(その他表記)babingtonite

最新 地学事典 「バビントン石」の解説

バビントンせき
バビントン石

babingtonite

化学組成Ca2(Fe2, Mn2)Fe3Si5O14OH)の鉱物三斜晶系,空間群,格子定数a0.756nm, b1.245, c0.674, α86.2°, β93.9°, γ112.4°, 単位格子中2分子含む。鋭角をもつ厚板状結晶。緑黒色半透明,ガラス光沢劈開{001}に完全。硬度5.5~6,比重3.5。薄片では褐緑~暗緑色,屈折率α1.720, β1.731, γ1.752, 2V(+)~80°, 光分散rv強。準輝石一種で,マンガンバビントン石と固溶体を形成。ドレライト・玄武岩・緑色岩・スカルン・花崗岩質岩の空隙中などにふつうに産する。日本では,福島県八茎鉱山,山口県長登鉱山などスカルン晩期生成物のものと,島根県八束郡美保関町のドレライト中にぶどう石と産するものなどが知られる。名称はアイルランドの物理・鉱物学者W.Babington(1757~1833)に由来。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バビントン石」の意味・わかりやすい解説

バビントン石
ばびんとんせき
babingtonite

準輝石の一種で、短柱状ないし板状の結晶をなす鉱物。灰鉄輝石に類似するがこれより濃い緑色(ほとんど黒色)で、針状ないし繊維状にはならない。輝石よりもろく、条痕(じょうこん)色は濃い。スカルン中に脈状あるいは空隙(くうげき)を埋めて産する。また花崗(かこう)岩類の空隙に珪灰(けいかい)鉄鉱、鉄緑閃(りょくせん)石などと産する。ほかにドレライト(粗粒玄武岩)や片麻(へんま)岩を切る脈中に産する。英名はアイルランドの物理学者で鉱物学者でもあったバビントンWilliam Babington(1757―1833)にちなむ。

松原 聰]


バビントン石(データノート)
ばびんとんせきでーたのーと

バビントン石
 英名    babingtonite
 化学式   Ca2Fe2+Fe3+Si5O14OH
 少量成分  Mn2+
 結晶系   三斜
 硬度    5.5~6
 比重    3.3
 色     緑黒,暗緑
 光沢    ガラス
 条痕    淡緑
 劈開    一方向に完全,二方向に明瞭
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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