バビントン石(読み)ばびんとんせき(その他表記)babingtonite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バビントン石」の意味・わかりやすい解説

バビントン石
ばびんとんせき
babingtonite

輝石一種で、短柱状ないし板状結晶をなす鉱物灰鉄輝石に類似するがこれより濃い緑色(ほとんど黒色)で、針状ないし繊維状にはならない。輝石よりもろく、条痕(じょうこん)色は濃い。スカルン中に脈状あるいは空隙(くうげき)を埋めて産する。また花崗(かこう)岩類の空隙に珪灰(けいかい)鉄鉱、鉄緑閃(りょくせん)石などと産する。ほかにドレライト粗粒玄武岩)や片麻(へんま)岩を切る脈中に産する。英名アイルランド物理学者で鉱物学者でもあったバビントンWilliam Babington(1757―1833)にちなむ。

松原 聰]


バビントン石(データノート)
ばびんとんせきでーたのーと

バビントン石
 英名    babingtonite
 化学式   Ca2Fe2+Fe3+Si5O14OH
 少量成分  Mn2+
 結晶系   三斜
 硬度    5.5~6
 比重    3.3
 色     緑黒,暗緑
 光沢    ガラス
 条痕    淡緑
 劈開    一方向に完全,二方向に明瞭
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む