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片麻岩 へんまがん gneiss

翻訳|gneiss

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

片麻岩
へんまがん
gneiss

片麻状 (縞状) 組織を有する岩石。中粒または粗粒で花崗岩質岩石と同じような鉱物組成をもち,縞状組織または平行組織を有するが,片理や劈開は片岩ほど強くない。比較的高温条件下で変成した岩石で,最も普遍的にみられるのは,黒雲母,角閃石の濃集した黒い縞と石英,長石の濃集した白い縞とから成っていて,砂質岩ないし泥質岩起源の変成岩である。

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デジタル大辞泉の解説

へんま‐がん【片麻岩】

変成岩の一。広域変成作用でできた、粗い縞(しま)状構造をもつ岩石。鉱物組成は花崗岩(かこうがん)に似たものが多く、石英長石雲母角閃石などからなる。

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百科事典マイペディアの解説

片麻岩【へんまがん】

広域変成作用でできた高変成度の変成岩で縞(しま)状構造をもつものの総称。一般に結晶片岩より粗粒で片理はやや不明瞭。この縞状構造は黒雲母・角セン石などの有色鉱物に富む暗色の縞と,長石・石英に富む淡色の縞からなり,縞幅は数mm〜10mmで片麻状構造と呼ばれる

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岩石学辞典の解説

片麻岩

語源はおそらくスラブ語で,エルツ山地(Erzgebirge)でザクセンの鉱山の人々が金属を含む脈の母岩につけた名称であって,アグリコラが最初に記述した[Agricola : 1561].その後この名称は様々な意味で使用されたが,ベルグマンが石英,雲母,粘土またはステアタイトでできた縞状の岩石とした[Bergman : 1784].ウェルナーは長石,石英,雲母からなる葉状構造の岩石と定義し[Werner : 1787],その後変成岩の名称として確立した.現在では片麻岩は不均質,顕晶質で一般に長石に富み,葉状あるいは縞状の顕晶質の変成岩で,フェルシックな粒状の鉱物の卓越した部分と,マフィックな片状の鉱物の卓越した部分が,それぞれレンズや縞にまとまって交互に配列した岩石.片岩では岩石のどの部分でも大体同様の鉱物組成であるが,片麻岩では粒状と片状の部分が交互に配列している[Zirkel : 1893].片麻岩は中粒から粗粒の片麻状構造を持つ岩石で,広い時代と地域にわたって変成帯に産出し,特徴的な変成鉱物の名前を冠して強調し,たとえば石榴石珪線石片麻岩などと呼ばれている.また長石質,花崗岩質,閃緑岩質などである必要はなく,変成岩に用いられているので,岩石の組成と関連させて花崗岩質片麻岩(granitic gneiss),斑糲(はんれい)岩質片麻岩(gabbroic geniss)といい,構造が特徴的であれば縞状片麻岩banded gneiss)などと呼ぶ.堆積岩の名前を接頭語[Becke : 1880]あるいは接尾語[Van Hise : 1904]に付けて原岩を示す場合がある.残斑状組織があるものを眼球片麻岩(Augen gneiss)といい,火成岩を原岩とするものを正片麻岩(orthogneiss),堆積岩を原岩とするものを准片麻岩(paragneiss)という.一般に片麻岩というのは准片麻岩である.
片麻岩の優白質と優黒質の形状によって,条線状片麻岩(streaky gneiss),脈状片麻岩(veined gneiss),アグマタイト片麻岩(agmatitic geniss),波状片麻岩(wavy gneiss),均質片麻岩(homogeneous geniss),小褶曲片麻岩(small folded geniss),星雲状片麻岩(nebulitic gneiss)などに分類されている[Berthelsen : 1960, Bowes : 1989].片麻岩の名称については,ドイツ語のgneis(火花,閃光)などから火打石としての用法に由来しているという考えがある[歌代ほか : 1978].片麻岩の語は宮里正静は1874年(明治7年)の辞書にgneissの訳として片麻岩(さんばいし)とある.中国の章鴻釗(しょう)の石雅(1921) では麻石という岩石の名が中国にあり,その片理のあるものに日本で命名したとされている[歌代ほか : 1978].

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世界大百科事典 第2版の解説

へんまがん【片麻岩 gneiss】

片麻状組織をもつ粗粒の変成岩のこと。片麻状組織とは粗粒の違った鉱物組成をもつ層がうすく積み重なった組織で,ふつうは石英や長石の多い層と黒雲母や角セン石の多い層が数mmから数cmの厚さで重なりあっていることが多い。一般には中~高温で変成された変成岩を指す。高温の変成岩でも雲母が多く含まれている岩石では片理がよく発達し,結晶片岩と呼ばれる。反対に低温の変成岩でも雲母類が少なく縞状組織をもっていれば,片麻岩と区別がつかないことがある。

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大辞林 第三版の解説

へんまがん【片麻岩】

広域変成作用によって生じた、粗粒または中粒で完晶質の変成岩。長石・石英からなる明色層と黒雲母・角閃石などからなる暗色層とが交互に重なる縞状構造を示す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

片麻岩
へんまがん
gneiss

広域変成岩の一種で、縞状(しまじょう)構造は著しいが、片理や劈開(へきかい)の弱い、中粒ないし粗粒の岩石。元来は花崗(かこう)岩と同じように、石英、長石、雲母(うんも)を主成分とするものをさした用語であるが、いまでは組成を限定せずに用いられる。岩石の化学組成いかんによって、ざくろ石、菫青(きんせい)石、珪線(けいせん)石などを含むことが多い。普通角閃石で特徴づけられる片麻岩や、石灰ざくろ石、珪灰石、透輝石などを含む石灰質のものもある。片麻岩はいずれにせよ、比較的高い温度条件(400~600℃)で生成する。ある種の片麻岩では、縞状構造の白色部が花崗岩のような組成と組織をもち、あたかも花崗岩マグマが縞状に注入されたようにみえるため、注入片麻岩とよばれる。また、変形作用が強いため、長石を取り巻く他鉱物が細粒化し、長石が眼球状を呈するものもあり、これを眼球片麻岩という。日本では北海道の日高帯、本州の飛騨(ひだ)帯、領家(りょうけ)帯、阿武隈(あぶくま)帯などの変成帯には、片麻岩の広く分布する区域がある。[橋本光男]
『橋本光男著『日本の変成岩』(1987・岩波書店)』

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世界大百科事典内の片麻岩の言及

【結晶片岩】より

…結晶の大きさが小さく片状組織もよく発達していない一群の変成岩は千枚岩とよばれ,さらに片状組織が弱いものは粘板岩(スレート)とよばれる。一方,変成度が高くなると,片状組織は弱いが結晶粒が大きく縞状組織をもつ片麻岩になる。片岩は広域変成帯の広い部分を占めて分布している。…

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