ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バリシニコフ」の意味・わかりやすい解説
バリシニコフ
Baryshnikov, Mikhail
ソビエト連邦生まれのアメリカ合衆国の舞踊家。フルネーム Mikhail Nikolayevich Baryshnikov。リガ・オペラ・バレエ学校を経てレニングラードの A.ワガノワ・バレエ学校に入学,ルドルフ・H.ヌレエフ,ナタリア・R.マカロワらのトップ・スターを育てたアレクサンドル・プーシキンに師事。在学中の 1966年バルナ国際バレエ・コンクールで第1位に入賞し,レニングラード・バレエ団(→マリインスキー劇場バレエ団)に入団。身長には恵まれなかったが,正統ロシア・バレエのテクニックをもつダンサーとして人気を得た。1974年同バレエ団のカナダ公演中に亡命,アメリカン・バレエ・シアターなどで踊り「ミーシャ」の愛称で親しまれ,現代作品にもレパートリーを広げて,ミーシャ・グッズが売られるほどのブームを起こした。振付家としても活躍,1980年アメリカン・バレエ・シアターの芸術監督に就任。ミュージカルや映画『愛と喝采の日々』(1977),『ホワイトナイツ/白夜』(1985),『ダンサー』(1987)などにも出演,好評を得た。1990年同団の創立 50周年を機に退団,ホワイト・オーク・ダンス・プロジェクトを主宰した。その後フリーとなり,2005年バリシニコフ・アーツセンターを設立した。
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